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きゅう ページ10

引き続き案内中。

貴「次はどこに行くの?」

ろ「こっちだよ!」

ろんちゃんが扉を開けると、長い廊下と階段が連なっていた。

貴「すご………。」

3人が前を進む。

それについて行くと、れをるちゃんが、そういえば。と切り出した。

れ「すごい急に引越してきたけど…どうして?

普通、用意とかあるから少なくとも二日はかかるよね?」

その言葉に、心臓を鷲掴みされたような気分になる。

思わず足を止めるけど、女子組は気づかずに足を進める。

灯油さんは、少し目を丸くした。

9「連絡入れるのが遅くて数日前から用意してたとか?」

ろ「それとも……」

灯「おい。ろん。」

灯油さんの静止の声が聞こえていないのだろう、ろんちゃんは後ろを振り返って、悪気のない笑みで私を見た。

ろ「なにか、急いで引っ越さないとダメな理由があったとか?」

どくん。

ひときわ大きい心臓の音が頭の中に響いた。

何も喋れなくなる。その通りだ、誤魔化すことも出来なかった。

れ「理由?」

9「急な転校とか?」

ろ「そう。あとは………いじめとか?」

2人が不思議そうにろんちゃんに聞いた。

続いて聞こえたろんちゃんの言葉に、古傷が痛む。

どうなの?と首をかしげたろんちゃんを

灯「ろん。」

さっきより、少し大きくなった灯油さんの声が止めた。

そこでようやく気付いたのだろう。

私が目も当てられない顔をしていることに。

ろ「…!?」

貴「あ……大丈夫。行こ。」

そう言って笑顔を貼り付けてそんなことを言ってみるけど、足はうまく動かなかった。

灯「前から連絡はあった。ただ、こっちがそれを伝えるのを忘れてたんだよ。」

灯油さんは、そう言ってこっそり私の背中を押した。

嫌でも出た1歩目に続いて、2歩目、3歩目と足が進む。

貴「…うん。そうなんだ。」

灯油さんの嘘に、嘘を重ねて、私は4人の後に続いた。

じゅう→←はち



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恋華(プロフ) - みゅーず(MUSE)さん» いえいえいえ!!全然大丈夫です!ありがとうございます!これからもこんな作品ですが、頑張って行きますので暖かい目で見守って頂ければ幸いです…! (2017年4月2日 15時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)
みゅーず(MUSE)(プロフ) - 恋華さん» そうだったんですね。wすみません!出しゃばるようなことを言ってしまって… (2017年4月2日 8時) (レス) id: eb4905d3d3 (このIDを非表示/違反報告)
恋華(プロフ) - みゅーず(MUSE)さん» コメントありがとうございます!そうなんですよー!間違えてrにしちゃって…途中で気付いたのでもうrでいーや。と思って!すみません、ご指摘ありがとうございました! (2017年4月2日 6時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)
みゅーず(MUSE)(プロフ) - 今日この作品を見つけて読んでみたらとても面白く思いました!(日本語変ですね。はい。w) あと、わざとだったらすみません。夢主の歌い手名、のえると読むのならばNoerではなくNoelでは無いでしょうか?ほんとわざとだったらすみません!!! (2017年4月1日 22時) (レス) id: eb4905d3d3 (このIDを非表示/違反報告)
恋華(プロフ) - レオンさん» 天月すんはなんか純情な感じにしたかったんですけど、そしたら女子力高めになっちゃいましたw今後もそんな女子力高めな天月すんの活躍をお楽しみ(?)ください! (2017年3月18日 6時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーら | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年2月5日 14時

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