じゅういち ページ12
楽しく晩御飯を食べて、就寝しようと部屋へ戻る途中。
暗い廊下で、“彼”にあった。
ま「明らかにうわ最悪って顔するのやめたら?」
貴「そっくりそのままお返しします。」
相変わらずの口調で返す。
ま「早く僕の前から消えてよ。邪魔なんだよね。」
その声に、苦い記憶…って言ってもまだ数時間。一日もたっていない鮮明な記憶が蘇る。
貴「それは、今通れないから邪魔って意味かな?」
蘇って頭から離れないあの記憶の中。
頭が考える前に、口からどんどん言葉が出てきた。
ま「は?」
貴「それとも。この世から消えろ。そーゆー事かな?」
まふまふさんはハッとした顔を見せた。
流石に言葉を選ばなさすぎた。って顔。
貴「そーゆーの言わない方がいいよ。たくさんの人を敵に回すし、
勘違いって、勘違いしたまま噂として広まると、どんどんありもしない話がくっついて来るんだから。
それでいじめられたりだって…するんだからね。」
そんな私に、イラッとしたのか、まふまふさんは拳を強く握りしめた。
そして。
ま「お前なんかが偉そうに言うなよっ!
努力もしたことない、才能だけで勝ち上がってきたお前に何がわかるのッ?!
親にも、周りの人にも、音楽一家の有栖川って名前だけでちやほやされてきて、
辛い思いしたことないお前に、何がわかるんだよ!!
所詮親の七光りが!!」
と、私に吐き捨てた。
それに私は、
貴「…何それ…最っ高」
笑っていた。ケラケラと。
貴「有栖川の名前だけでちやほやされて。ねぇ…
安直な考えしすぎだよ?
あんただけに教えてあげる。
有栖川家の裏側。」
まふまふさんは、困惑どころか恐怖を覚えたのか、青い顔でこっちを睨んだ。
ま「有栖川家の裏側?」
貴「私は、ちやほやされることなんて愚か、人間扱いされたこともないよ。」
その言葉に、まふまふさんは目を丸くした。
貴「親の顔だって今日始めてみた。
そんな親に、家族に。面汚しなんて言われた私の気持ち、わかるかなぁ?
さっきのアンタみたいな理由で、学校でも一人ぼっちだった私の気持ち、分かるの?
何もわかってないのは、そっちなんじゃないの?!」
バッと、吐き捨てるように言葉を放って。
貴「あなたには心底失望しました。
あなたの歌に、才能に、憧れた私が馬鹿だった。」
最後に、耳元で呟いて、まふまふさんの横を、通り過ぎた。
そ「まふまふ?A?」
後ろから聞こえた。そらるさんの声も無視して。
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恋華(プロフ) - みゅーず(MUSE)さん» いえいえいえ!!全然大丈夫です!ありがとうございます!これからもこんな作品ですが、頑張って行きますので暖かい目で見守って頂ければ幸いです…! (2017年4月2日 15時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)
みゅーず(MUSE)(プロフ) - 恋華さん» そうだったんですね。wすみません!出しゃばるようなことを言ってしまって… (2017年4月2日 8時) (レス) id: eb4905d3d3 (このIDを非表示/違反報告)
恋華(プロフ) - みゅーず(MUSE)さん» コメントありがとうございます!そうなんですよー!間違えてrにしちゃって…途中で気付いたのでもうrでいーや。と思って!すみません、ご指摘ありがとうございました! (2017年4月2日 6時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)
みゅーず(MUSE)(プロフ) - 今日この作品を見つけて読んでみたらとても面白く思いました!(日本語変ですね。はい。w) あと、わざとだったらすみません。夢主の歌い手名、のえると読むのならばNoerではなくNoelでは無いでしょうか?ほんとわざとだったらすみません!!! (2017年4月1日 22時) (レス) id: eb4905d3d3 (このIDを非表示/違反報告)
恋華(プロフ) - レオンさん» 天月すんはなんか純情な感じにしたかったんですけど、そしたら女子力高めになっちゃいましたw今後もそんな女子力高めな天月すんの活躍をお楽しみ(?)ください! (2017年3月18日 6時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)
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