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sideーA
sha「オシャレなもの付けとるやん」
「わぁっ！？」
挨拶代わりと言わんばかりに、結い上げた髪を括ったリボンをひかれる。私の声はHR前の喧騒に飲み込まれたものの、犯人はけらけらと笑っている
「シャオちゃん！ビックリさせないでよ！」
sha「珍しいことしとるなーって、ちょっと引っ張っただけやん」
「鬱くんがやってくれたんだから、崩さないでね！」
sha「え、それ鬱先生がやったん？手先器用なんや、へぇー」
私の髪が特別好きらしい鬱くんはこの時期になると毎年ヘアアレンジをしてくれる。一種類にとどまらず何種類かに分けて仕上げてくれるけど、最後はいつもこの青いリボンを結んでくれる
鬱くん曰くお守りらしいけど、リボンがお守り…？鬱くんはわかんないなぁ…
sha「何でこの時期限定なん？」
「えっとね、元々私が梅雨から夏場にかけては髪結んでたんだけど、普通に結ぶだけじゃ勿体ないからって」
sha「鬱先生も献身的なとこあるんやな、意外やわ」
「鬱くんは優しいし、結構面倒見いいよ？」
sha「Aの前ではそうやろな」
予鈴5分分前になり、１時限目の支度をしようと机の脇にかけておいたバッグを手に取り中を漁る
１時限目は確か…Ｂ組と体育館共有での体育だ、ジャージを引っ張り出し、軽く畳んで1番上に置き直す
sha「梅雨って嫌やな、体育って言っても外出れへんやん」
「シャオちゃん外での体育のが好きだもんね」
sha「体育館やと出来ること限られてこぉへん？大体バスケとかバレーじゃない？」
「言われてみれば…あんまり卓球ってしないね…」
そんなことを話していると、予鈴が鳴り渡り皆慌てて席に着く。動いて崩れちゃわないといいなぁ、そんな心配をしながらHRが始まった
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作者名：椿 | 作成日時：2021年5月10日 0時
