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sideーut
ut「おいで」
優しく声をかければ、おずおずと腕の中におさまるAちゃん。華奢な身体をゆっくりと抱きしめると、それに答えるように控えめに背中に手が回る感触
めっちゃええ匂い、可愛ええ、勉強のためと理由をつけて頼んでみたはいいものの、まさかここまで許されるだなんて
「ほ、ほんとに勉強してくれる…？」
ut「大丈夫やって、もうちょっとだけ、な？」
「ちょっとだからね…！」
皆の前では強気がちで頼れる存在なAちゃんが、俺と2人の時だけは何だって甘やかしてくれる存在になる。この二面性たまらんな、
…ぶっちゃけ、どこまで許されるんやろ。上手く誤魔化せば割といけそうな気もするけど、故意に騙すんは嫌やな、何より
ut「心配やわ…俺以外にもこんな優しくしてるん？」
「はぁ…！？こんなこと誰にでも出来るわけないじゃん！」
ut「じゃあ、俺だけ？」
誘導尋問のようになってしまったが、頷いても伝わらない今の状況では、Aちゃんも言葉にせざるを得ない。ちゃんと聞きたいんよ、Aちゃんの口から、
「鬱くんだけ、だよ…」
ut「ほんま？めっちゃ嬉しい」
「うぅ…鬱くんのばかぁ…！もうおしまい…！」
名残惜しくも離れていく熱と、甘い残り香。ムッとした表情をしているものの、紅潮した頬を見るに本気で嫌というわけではなさそうだ
ut「Aちゃん、大好きやで」
「もー！その手には引っかからないからね、勉強再開するよ！」
相変わらずのスルースキルで俺の告白を受け流す。ほんま何してても可愛いって無敵やん
色んなAちゃんが見れるんなら、休日の勉強会もありやな
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作者名：椿 | 作成日時：2021年5月10日 0時
