私が応援してあげます【uszw】 (ページ18)

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『綺麗』
｢ほんまに？変やない？｣
『うん、世界で一番綺麗』
｢ふふ、Aはイケメンやね｣
『ありがとう。
でもその言葉は旦那様に言ってやれよ』
｢うん。｣

晴れの舞台。私は彼女の様子を見に来た。

真っ白でウェディングドレス
綺麗なメイク
可愛い笑顔

彼女はまるで天使のようだ。
彼女は、今日で私の大好きな人のものになる

『ちゃんと見てるから』
｢うんっ｣
『泣くなら後にしな、可愛いメイクが台無しになる』
｢了解しました！｣

彼女は、昨日までとても不安がっていた
やっぱり結婚をやめるとか言い出した時は本気で説教してしまった。でもそれがきいたのか今ここに来て、晴れの舞台へあがるための準備をしている

『緊張する？』
｢だいぶ、｣
『あんまり口数減らさずに喋ろ。
不安なら不安な事言っていいし』
｢...うん｣

私に彼女の緊張はわからない。でもみんなの前で誓いの言葉を述べキスを交わす。それを想像すると心臓がバクバクしてくる

彼女の緊張を少しでも解せればいい。

｢新婦様、｣
｢あっはい！｣
｢もうすぐお時間ですのでご準備できましたら外に｣
｢はい！｣

｢ご友人様は中に他のスタッフが案内させていただきます｣
『ありがとうございます。』

ぱたん、と扉が閉じ、また二人の空間
どこか緊張した空気が流れる

先に口を開いたのは私で、行こうかと声をかけた
それを止めたのは聖奈

｢Aっ｣
『、どしたの？』
｢......ありがとう｣
『うん』

しっかりと受け止めた
聖奈な違う事を言おうとしてたのだとしても、彼女がこの言葉を選んだならちゃんと受け止める

部屋を出て、式場の扉の前にいる牛沢と目が合った。彼がニッと口角を上げて笑う。
白いタキシード似合わねぇな、と笑いながら｢がんばれ｣と口パクで言うと嬉しそうに笑った

幸せならいい
あなたが幸せなら私も幸せだ。この場所にいれるだけで十二分に幸せ

｢よ、A｣
｢Aちゃん今日も可愛いねぇ｣
｢ガッチさん頬ゆるゆるやん｣
｢うっしーがスタンバイしてるからはやく行こ、ほらほら｣
『いつも通りうっせー』

ちゃんと格好で居心地悪そうなキヨ
相変わらずデレデレなガッチさん
聖奈をちらりとみるレトさん
スタッフさんの方へ急ぐ真面目なフジ

いつも通りだ

今日で終わり

私の恋は、今日をもって終了

『二人の晴れ舞台ちゃんと見に行くぞお前ら』

私が応援してあげます
END

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