私が応援してあげます【uszw】 (ページ11)

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らいんページ11

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『......デカい...』

キヨのシャツはデカい。ワンピースじゃねえのってぐらい
ズボンはスエットで紐をきゅっと絞る
キヨはスネぐらいの長さなのであろうスエットはだるだる

ふかふかのタオルで髪の水分を取りながらリビングに戻った

『きよ、お風呂ありがとう』
｢おー、...やっぱ服デカイな｣
『男女で肩幅の差とかもあるから余計にね』
｢あー、だな。まあ座って｣

スマホを見ると通知がいくつか来ている
LINE、Twitter、ゲーム、

LINEは牛沢から

牛沢キヨの家でいいの?
俺ん家じゃなくて大丈夫?
無理すんなよ。なんかあったらすぐ行くから言って

あんないつもつんつんしてるのにLINEになるとデレとる
スクショ撮ってから"ありがとう。大丈夫だよ"と返す。本当は牛沢の所に行きたい。でも、行ってはいけない。私なりの線引き

｢Aさ｣
『うん』
｢うっしーの事好き？｣
『？ …うん』
｢諦めたいとか思わないの？｣
『…思うよ。』
｢じゃあ、俺と付き合お。利用していいからさ｣

いつも言われる暴言はない。
睨まれるわけでもない
今日は妙に優しい
...優しくされたら、惹かれてしまう

『なんで、』
｢俺がAの力になりたい...ってのは半分ホントで半分嘘。｣
『もう半分は？』
｢俺がAを好きだから｣

それだけ、と言って優しい真剣な目で見つめてくる。

どうすればいい？

確かに、牛沢の事はできれば諦めたい。
でもキヨを利用するのにも罪悪感がある
好きでもない人と付き合う事は今まで何度かある
みんな好きになろうと思ったけど好きになれなかった

それを思うと、キヨを傷つけるだけなんじゃ
仲に傷ができてしまったりしないか
それがこわい。
仲が悪くなってしまうのが

それなりの線引きはしてきたのに

｢返事は今じゃなくていいから、また聞かせて｣

きゅ、と手を握られる。
落ち着く、大きな手

でも牛沢と違っていて、牛沢より大きくて

少女漫画みたいに、胸がはねることは無かった

何故かやけに冷静だった

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