愛するとは【探鉱者】 (ページ8)

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_______(次の日)

肌寒い明け方、重い体を冷気に打ち付けながらとぼとぼとダイニングルームへと向かう。

今朝はゲームの予定が入っているから、その前に軽食を口にしてからマップへ移動しようかと思う。

…昨日はあまり眠れなかった。

パートナーの件を考えていたと言うのもあるが、純粋に己がSubである事に未だ整理を付けられていなかったからだ。

…今までずっと自分はUsualだと思って生きていた。

知らなかった、自分がSubだったなんて。

自分が感じていないだけで深層ではDomに支配されたいと考えているのだろうか？

……うわ、無理。違う。

別に支配されたいとは考えていないな。

俺はダイニングルームの扉を開く。

相変わらずこの荘園は広いし、その分扉もでかくて重い。

「……ふあ、ぁ………」

ねむ…やっぱり昨夜はグダグダ考えずとりあえず寝てしまえばよかった。

そうすれば朝スッキリ起きることができ、改めて考えることができたのに…

そう思いながら薄く目を開いた時、

「眠そうだね。」
「うわぁ！！？」
「………君って、意外と声が大きいよね。」

突然背後から聞こえる声に思わず叫ぶ。

驚いて後ろを振り向けば無愛想な表情の男が一人立っていた。

がっちりとした体躯をしており、身長は俺よりやや高い。

帽子によってほとんど隠れてしまっている髪は外にはねてかなり無造作で寝癖のように見える。

白皙に浮かぶ顔の火傷跡が痛々しいが、あまり見ないほうが良いだろうか。

確か彼は……

ああ、そうだ、ノートン・キャンベルさん。

探鉱夫なのだとか。

「きゃ、キャンベルさんですか……」
「おはようございます…驚かせないでくださいよ……」
「驚かせたつもりは無いんだけど。」