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「___貴方の話が聞きたい。」
「会話できないわけ?」
「教えてくれるまで部屋を出ません。」


俺はそう言いながらベッドの脇にある椅子に腰をかけた。


「……"__」
「コマンドを使っても出ませんよ。絶対に。」

「…キャンベルさん」


静かにその名を呼ぶ。


「…」
「教えてください。貴方のことを。」


知らなくてはならないと、俺は思う。


「っ、うるさい」
「お願い、キャンベルさん」

「……いやだ」


苦虫を噛み潰したように顔を歪めるキャンベルさんを見て、初めてキャンベルさんと言う人間の像が見えた気がした。

__この人って、相当臆病な人だ。

俺の事を拒んでいた理由は、俺の事が嫌いだからとか、なにか病気があってとか、そんなものではなかったのだ。

俺は、安堵すると同時にどうしようもなく鋭い寂しさに胸を抉られる感覚を覚えた。

…もういっそ、俺が1つ1つ教えたい。

不器用な彼に、愛し方と愛され方を。


「キャンベルさん、ね、お願い。」
「一先ず、近くに。」
「…貴方が遠くて、寒い。」


俺は医務室の柔らかい羽毛布団をぽんぽんと軽く叩きながらキャンベルさんを誘う。

キャンベルさんは、少し迷って、緩慢とした動作でベッドに座った。

こちらには背中を向けており、顔は見えない。


「ありがとうございます。」

「……キャンベルさん。」
「俺は貴方のことが好きだ。…何度でも伝えたい。」
「…好きです。」
「……また、そういうことを、簡単に言う」


顔を背けたまま、キャンベルさんは言った。

簡単なんて、そんな事ないのに。

……貴方が側に来るだけで、俺の心臓は跳ね上がって死んでしまいそうになると言うのに。

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白帽子(プロフ) - 田中さん» コメントありがとうございます。おかげで更新頑張れます…! (3月12日 6時) (レス) id: f1b6561477 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - とても好きです♡これからも更新待ってます♡ (3月12日 1時) (レス) id: d3ff0093eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白帽子 | 作成日時:2024年2月19日 21時

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