愛するとは【探鉱者】 (ページ36)

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｢僕？…ないよ、話すことなんて。｣
｢それも嘘です。…あるはずですよね。分かっているくせに。｣

どうしてSub spaceに入り切る前にplayを途中で切り上げていたのか。

どうしても倒れるまで満たされていない事を黙っていたのか。

薬のこと。

その蟹足腫や過去のこと。

俺のこと、どう思ってる？

キャンベルさんは、俺のことすき？

キャンベルさんに聞きたいことをあげればキリがない。

｢君は関係ないでしょ。｣

…また、そういう事を言う。

｢あります。｣

｢…確かにパートナーだけど、それはこの荘園の中だけのビジネス的な関係であって、僕が倒れようがどうなろうが君には関係ないでしょ。｣
｢特に、君Sub性薄いんだし、僕が居なくても大丈夫なんでしょ｣
｢…もう僕のことなんて放っておけば___｣
｢放っておけません。俺は貴方のことが好きです。｣

キャンベルさんの言葉に被せながら俺がそう言い切ると、キャンベルさんは耳を赤く染め俯いた。

…それはどういう反応？

そんなの、期待してしまう。

｢…勘違いだよ｣
｢違います。｣

｢相性がいいだけのDomを好きだと勘違いしているんだよ。｣
｢違います。…確かにダイナミクスは関係しているかもしれませんが、絶対にそれだけじゃないんです。｣

｢……うそだ｣
｢嘘じゃない。貴方のことを愛しています。｣

やめろよ！！、と尖らせたキャンベルさんの声が医務室に響いた。

ただでさえ血を吐いて貧血気味だと言うのに、そう声を荒げられると体調が悪化してしまいそうで心配なる。

｢…ど、うせ…っ、どうせ、君も僕のこと都合のいいDomだとしか思ってないくせに…！｣
｢無償の愛がどれほど恐ろしいか君には分かる？｣
｢ねぇ、君は僕に何を求めてるの？｣
｢その欲に答えられない僕はどうしたらいいの？｣

｢………僕のこと愛してるなんて気のせいだよ｣
｢気のせい、ってことにしてよ……っ｣