愛するとは【探鉱者】 (ページ13)

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_______。

早朝の匂い。

寝起きで体の全体が心地よく痺れている。

脳の半分は生暖かく微睡んでいて、思うように体が動かない。

俺はぼんやり天井を見つめた。

「………」

朝なのに、頭が痛くない。

こんなに寝起きがスッキリしていることがかつてあっただろうか。

しかし昨日の記憶があやふやだ。

確かキャンベルさんとパートナーになって、夜はplayを…………

あれ？キャンベルさんは？

そう思い何気なく俺は隣に視線を移すと、

「うわぁっ！」
「っ、…うるさ…………」

__隣にキャンベルさんが眠っていた。

そうだ、昨日俺はplay中に眠るように言われ、そのままキャンベルさんのベッドで眠ってしまったのだった。

昨夜の記憶がじわじわと浮き上がってくると同時に俺は羞恥に頭を抱えそうになった。

しかし目の前のキャンベルさんというと、俺の声に起こされ心底迷惑そうに眉を潜めている。

す、すみません……。

「……おはよう」
「おは、おはよう、ございます……」

言葉が口元で絡まり、上手く発音できない。

何故か緊張してしまう。

…寝起きのキャンベルさんは、なんというか、すごく魅力的だった。

誰も寄せ付けないような、それでいて少しだけ色欲を擽られるような寂寞とした魅力があった。

キャンベルさんは俺の隣で横になったまま鷹揚に口元を抑えながらうとうとと欠伸をした。

そのままその薄く開かれた瞳が流れ目にこちらを見る。

そう言えば、キャンベルさんの顔が、すごく近い。

…ああ、この人、よく見ればすごく顔が整っているんだなぁ……。

全てのパーツが綺麗に整っている。

絵に書いたような造形美。

…うわ、まつ毛長。

なんでこの人こんなに鼻の穴小さいんだ？

俺と違いすぎる。

「ちょっと、あんまり見ないで。」
「んぐ、」

ぐいっとキャンベルさんに顔を押しのけられる。

み、見すぎた…

「……そんないいものじゃないし。」

はぁ、とため息をつきながらキャンベルさんはベッドから移動する。

いいものじゃないと言うのは間違いだ、と反論したいところだが、いきなりそんな所を訂正されても困るだけだろう、と開きかけた口を固く閉じる。