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「それにDomならいるよ。僕が。」
えっ
「ええっ!?キャンベルさんってDomだったんですか……!?」
「そうだね。あと、声大きい。」
「あっ……!す、すみません……。」
都合よくDomが、いた。
この荘園に。
「僕も丁度ビジネスパートナーが欲しいと思ってたところなんだよね。」
「普段は抑制剤で抑えてるけど、たまにはplayしないと流石に体調崩すし。」
「でもこの荘園にはUsualしか居ないし、何も感じなかったから君もそうだと思ったんだけど、」
「Subなら、丁度いいや。僕とパートナーになろうよ。」
つらつらと話が運ばれていく。
俺はやや早口めに捲し立てるキャンベルさんの話を噛み砕きつつ反芻して飲み込む。
えっと、なんだ?
要はお互い利害一致してるし一時的なパートナーを組もうと、そう言う提案か?
「いいんですか?」
「ご存知の通り俺はSub性が薄いし、貴方を満足させられないかも。」
「いいよ別に。…さっきも言っけど僕は普段抑制剤を飲んでる。」
「君とは最低限しかしないよ。」
その言葉に内心ほっとする。
それなら俺のようなSubでも上手くやって行けるかもしれない。
…抑制剤がどれ程のものなのかは知らないけど、そう言った類いの物は大抵しっかりとした医師が処方してるものだし、きっと大丈夫だろう。
「では是非お願いしたいです。」
「うん。じゃあこれからよろしく。」
……良かった、昨日と今日、色々右往左往苦悩したが最終的に何とかなりそうで一安心だ。
俺は小さく歎声を漏らした。
「早速だけど今日この後の予定は?」
キャンベルさんは相変わらず表情の変わらないまま淡々と話を進める。
あ、早速playの予定を決めるのだろうか。
…思えば俺は初めてのplayだ。
キャンベルさんは経験豊富そうで、足を引っ張ってしまわないか不安だ。
失態だけは晒したくない、何とか上手くやろう……
「ゲームは朝だけで、その後の予定は入ってないです。」
「じゃあそっちの都合のいいタイミングで僕の部屋に来て。」
「分かりました。」
じゃそれで、といってキャンベルさんは残りのパンと牛乳を口に詰め込みダイニングルームを出た。
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白帽子(プロフ) - 田中さん» コメントありがとうございます。おかげで更新頑張れます…! (3月12日 6時) (レス) id: f1b6561477 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - とても好きです♡これからも更新待ってます♡ (3月12日 1時) (レス) id: d3ff0093eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白帽子 | 作成日時:2024年2月19日 21時