おにいちゃんたちといっしょ。【その２】 (ページ5)

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第55話「次男と料理」ページ5

時刻は夕方、うらた、センラ以外の兄弟達はもう帰ってきていた。
減りに減りまくったお腹を鳴らして、二人の帰りを待っている。

｢んもー、あの二人まだぁ？僕お腹空いたー｣

｢あの二人買い物行くと長いからなぁ…三人で先済ます？｣

『何か作ろうか？』

｢作って作って！Aのご飯食べたい！｣

『分かった、ちょっと待っててね』

｢あ、俺手伝う｣

我慢出来ない坂田の為に、冷蔵庫にあった材料でオムライスを作る事に。
志麻も手伝う、と一緒に来てくれた。

｢それにしても、珍しない？この時間まで帰ってこおへんて｣

『最近船兄元気無かったからね』

｢ほんま？気付かれへんかった…お兄ちゃんやのに｣

『船兄隠すの上手いもん、坂兄も分かってないよ、多分』

｢センラ君、わりと損な立ち位置に居るからなぁ…坂田五月蝿いし、Aもおるし｣

『なんかAもうるさいみたいやんか』

｢ちゃうちゃう、センラ君もお兄ちゃんしたいねん｣

頑張らなくても充分お兄さんなのに、と首を傾げるA。
意地っ張りな所は兄達全員同じようだ。
流石は兄弟だな、と思わず笑ってしまう。

『船兄帰ってきたらぎゅーしたろ』

｢えー、俺には？｣

『島兄まだ元気やろ』

｢Aがぎゅーしてくれやんから元気無くなった｣

｢ほな俺が志麻君にぎゅーするー！｣

｢来んでええわ、やめぇぇ！｣

｢良きかな良きかな｣

『さ、ご飯作ろ』