おにいちゃんたちといっしょ。【その２】 (ページ13)

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第63話「三男と頑張った日」ページ13

目が覚めると夕方、Aはまだ帰ってきていないらしい。
洗濯物を取り込まなければとゆっくり二階のベランダへ向かう。

『ただいまー…ん？』

Aが帰ってきた頃、階段の方から大きな物音がした。
慌てて見に行くと坂田が洗濯物に埋もれていた。

『坂兄！？大丈夫！？』

｢いだい…｣

『怪我は？ていうかこの足どうしたの？』

｢今日病院の階段から落っこちちゃって…捻っただけだから大丈夫だよ｣

『いや、大丈夫…じゃないでしょ、立てる？』

腕を引っ張られ立ち上がろうとしたが、今までの失敗を思い出し我慢出来ずAを抱き寄せた。
驚いた様子だったが、何かを察したのか優しく背中を撫でてくれた。

｢…ごめん｣

『ううん、坂兄今日頑張ったもんね。夕飯何食べる？』

｢…カレー……｣

『分かった、後で買い物行ってくるからお留守番しててね』

｢うん、先お風呂入っていい…？｣

『一人で大丈夫？』

｢A、一緒に入ってくれるの？｣

『んなわけないでしょ、浦兄とだよ』

｢絶対嫌や｣

洗濯物を集めてリビングに向かう。
本日２回目の階段落ちはやはり痛かった。

｢俺洗濯物畳むから、買い物行っといで｣

『うん、じゃあ任した！』

｢デザートも宜しく｣

『しょうがないなぁ…浦兄達には内緒ね』

ウィンクして笑顔で出ていった。
我が妹の可愛さ恐るべし。