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こいつ…センラさんのアクスタのために何時間も並ぶのは
結構根性いるけどやなぁ！！
私だって寝たいんだよ！
テストでほぼ寝てないんだよ！？
星那ほとんど勉強してないでしょ！(失礼)
「金は渡せよな」
「あざ」
なんだかんだ言って買ってあげる私、めっちゃ優しくない？
坂田さんもきっと優しいな〜って言ってくれるはず
一生坂田さんと話すことなんてないと思うけどね
「そういや、席どこなん？」
スマチケのダウンロードはもちろん済ませているが
期末テストに追われて星那にはまだ伝えていなかった
「あー、耳貸して」
「ん？」
「アリーナ最前列(ボソッ)」
今回の席は本当に神席だと思う
星那は前から3列目になったこともあるし、いつも神席なんだけど…
「A、でかした
ほんま私、席運ええわ〜」
「私が当てたんですけど！？」
星那は、あざあざと言いながらスマホに視線を落とす
感謝の言葉はそれだけかいとツッコミを入れながら私は参考書を取り出す
「ここに来てまで勉強って頑張るねぇ」
「英検がねぇ！！！！
受からないと大学入れないんでね！！！！」
私は彼女をキッと睨む
彼女は専門学校に進むらしく勉強は特にしていないとのこと
それが恨めしいと思うこともあれば、将来が心配になることもある
「おぉ〜こわいこわい
がんばれ〜
私は勉強しなくていいから」
「お前も来年ぐらいは勉強してるよ」
「高３なっても勉強はしないと思う」
「あ゛？」
受験前に勉強しないやつなんてこの世にいないわ！
と心の中でツッコミを入れて参考書…という名の英単語帳を見る
知らない単語ばかりで嫌になってくる
でも、英検2級を取らなければ推薦で大学に入れないのだ
つまり2級は最低ライン
とれるなら準一級もとりたい
一生無理だと思うけどね
黙々と勉強すること2時間半後
16時30分前にようやくグッズが買えた
20個の缶バッジを開封していく
「ぇ…2つ目？」
「んー？よかったやん」
私が手に持っているのは推しのサイン入りの缶バッジ
しかも2つ目
今日が私命日かも…
いやいやいや、明日もあるんやから死んだらあかんってw
苦笑しながら残りの2つの缶バッジを開ける
「…星那」
「どした」
「…」
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作者名：ゆーゆゆ | 作成日時：2020年1月13日 21時
