ぶりっ子はぶりっ子を潰したいと思います【歌/い/手】

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「…なにが言いたいんです？」

『だから、娘さん救いたいですよね？それなら、やることは一つしかないですよね？口止め料ですよ、口止め料w』

「ｺﾞｸﾘ…い、いくらだ」

『まー、軽く、1億ってところでしょうか？w』

「い、1億だって！？き、教師がそんなことしていいと思ってんのか！！！！！」

『さぁ、なんのことでしょう？』

なら逆に聞きたい。

反社会勢力に金渡して、人の弱みにつけ込んで脅して。

人としてそんなことしていいと思ってんのか？

「とにかく！！！！！1億なんて金は渡せない！！！！！」

『あら、あなたは娘より金を取る最低な親なんですか』

「そんなことを言っているのではない！！どうせ、全部お前のほら話だろ！？」

『ほら話かどうか、想像するのはご勝手にどうぞ。ですが私は警察にこの件を突き出させていただきます』

「…ｯｯ…」

『鳳凰学院 1-A』

「え？」

『娘さんを助けたいのなら、ここにきてください。…それに、あなただって、自分の娘がなにをしたのか、把握しておきたいでしょう』

「うぐっ」

『それでは』

一方的に通話を切る。

『あはっ』

楽しくて仕方がないや。

人を潰して快感を得るなんて、とても無様である。

まるで、こちらが悪役なのではないかと、錯覚してくる。

『…はぁ』

余計なことを考えるのはやめだ。

今はあいつを潰すことに集中しないと。

『信用を地まで落として、2度と這い上がらないように、徹底的に』

スマホに残っている録音履歴を見る。

本当にアイツはたくさんのことをしてくれたものだ。

_______“教えておくれ 人が人を裁いていいのだろう？”

大好きな曲の、そんな歌詞も、

今だけは知らんぷりをする。

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