検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:33,497 hit

呼び出し ページ5

「はーい」

と、月崎先生が慣れた様子で対応する。

それを横目で見送りながら、俺は再び資料に目を戻した。

その時、まさかの指名が入る。

「坂田、お前に用事だってよ」

月崎先生にそう呼ばれ、びくりと肩を揺らす。

え?俺?

一体誰が俺になんのようだ…?と、扉の先に立つ生徒の顔を見ると__________

 

 

 

 

 

 

…あの時、目があった生徒だった。

「ほらほら、行ってやれよ」

うらさんに背中を押されて、俺は対応にあたった。

『俺に何か用?えっーと…』

名前が思い出せずにうーん、と首をひねる。

すると、その女子生徒の方から教えてくれた。

「Aです。小野寺 A。いちおー、先生のクラスの生徒なんですから覚えてくださいね?」

『ごめんなぁ。俺のクラスだったのは覚えてたんやけど…あれやろ?今日バチっと視線あった子やろ?』

「あれ、覚えててくれたんですか?うれしー」

そうニコッと笑う小野寺。

その表情に、かぁぁ、と少し顔が赤くなる。

そんな俺をみて小野寺はくすくすと笑う。

「あれぇ?坂田センセ、もしかして私に惚れちゃったー?」

『んな、俺、ガキには興味ないねん。すまんなー』

…なんか俺、コイツ苦手かも。

俺は正直、あまりいじられるのが好きじゃない。

…いじるのは大好きだけど。

「…ふーん、そうですか。ガキ、ねぇ?」

小野寺は俺の発言にあまりいい印象を抱いて居ないようだ。

その時、いきなりネクタイを引っ張られる。

『ぅおっ!?』

小野寺の顔がドアップに。

「…あんまりガキ、舐めないほうがいいですよ〜?」

耳元でそう囁かれる。

『おまっ、先生に何しとんねん!』

「なんのことですかね?ごめんなさい、ガキなのでわかんないですぅ」

そういい、ケタケタと笑う小野寺。

コイツ…大人舐めやがって!!

『…んで、俺に用ってなんなん?』

さっき小野寺に引っ張られ形が崩れたネクタイを結び直す。

「…あれ?なんでしたっけ?ごめんなさい忘れました。また思い出したら来ますねー!」

そう言って小野寺は嵐のようにさってしまった。

…なんなんだあいつ。

あいつが俺の教師生活に大きな影響を与えてくるなんて、この頃は思ってもいなかった。

初めての授業→←職員室



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (95 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
261人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちょこ - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (2023年4月7日 9時) (レス) @page19 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - SAINOMEさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです〜!!更新止めちゃっててごめんなさい(・・;)落ち着いたら更新していこうと思います!ありがとうございます! (2022年2月16日 21時) (レス) id: cbf841ccdd (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - さっくさん» コメントありがとうございます!わぁ〜!そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます!! (2022年2月16日 21時) (レス) id: cbf841ccdd (このIDを非表示/違反報告)
SAINOME - …っ!!夢主ちゃんも、うしさせの四人も可愛いです!!これからも更新頑張って下さぁい(><) (2021年7月23日 0時) (レス) id: 3d6226d58a (このIDを非表示/違反報告)
さっく(プロフ) - 超好きです……!!!!!!!!驚くほど好みどストライクで震えてます。 (2021年7月19日 18時) (レス) id: 987cd85010 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蜜柑 | 作成日時:2021年4月24日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。