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保健室 ページ11

Aを保健室まで連れてきた、のはいいのだが。

『やべ…ドアどうしよう』

所謂姫抱きというもので連れてきたため、両手が塞がってしまっている。

「あの、せんせー?」

『ん?』

小野寺に声をかけられ、目線を落とす。

…うぉっ!?

あの時は気が動転してたから気づかんかったけど、顔近…。

なんか恥ず…。

「私おりますよ?たてますから…」

俺に気を遣ってるのか、そう言い出す小野寺。

『なーにわかりやすい嘘ついたんねん。さっき俺が立てるか聞いたら立てない言うとったやん』

「それ、は…」

俺の正論に押し黙ってしまった。

『そういうわけやから、安心しぃ?俺に任せとけ』

…カッコつけてそう言ったが、どうしよう。

…保健室を窓から覗くと、中には折原先生の姿が。

…一か八かや。

許してくれ折原先生…!!

俺は小野寺に耳を塞いどけ、と呟いて、こう叫ぶ。

『おりはらせんせー!!!!!ドア開けてくれー!!!!!』

そうして、右足で思いっきりドアを蹴り上げる。

騒音に気づいた折原先生が気づいてドアを開けてくれる。

「どうしたんですか坂田先生…」

『悪いなぁ。両手塞がっててドア開けられんかったから』

「ほんとに悪いと思ってはります????」

折原先生の鋭いツッコミに、ぅ、と言葉を漏らす。

正直内心、生徒のためなんやからええやろとか思ってましたごめんなさい。

「…んまぁ、今回は許します。緊急事態みたいですしね」

折原先生は小野寺に視線を落とす。

「坂田先生、こちらは私に任せてください。授業の方を、よろしくお願いします」

あ、そうやった。今、授業中やった。

『わかりました!折原先生、ありがとうございました!』

そうして俺は保健室を後にした。

「それじゃ、診察していきますか。」








Aside

ズキズキと患部が痛む。

「うーん、みたところ、重度の捻挫ですかね。骨折ではないので安心してな」

そう口にした後、折原先生は冷凍庫から保冷剤を取り出した。

「とりあえず1時間はこれで冷やしといてな?」

『わかりました、ありがとうございます』

私は言われた通り、渡された保冷剤を患部に当てる。

「それにしても、凄い運ばれ方やったなぁ」

クツクツと笑う折原先生。

私はその時のことを思い出して顔を赤くしてしまう。

「坂田先生、意外と初心?」

『んー、そうですね。前の保健の性の授業とかは中々に初心な反応してました』

恋は戦争→←怪我



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ちょこ - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (2023年4月7日 9時) (レス) @page19 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - SAINOMEさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです〜!!更新止めちゃっててごめんなさい(・・;)落ち着いたら更新していこうと思います!ありがとうございます! (2022年2月16日 21時) (レス) id: cbf841ccdd (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - さっくさん» コメントありがとうございます!わぁ〜!そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます!! (2022年2月16日 21時) (レス) id: cbf841ccdd (このIDを非表示/違反報告)
SAINOME - …っ!!夢主ちゃんも、うしさせの四人も可愛いです!!これからも更新頑張って下さぁい(><) (2021年7月23日 0時) (レス) id: 3d6226d58a (このIDを非表示/違反報告)
さっく(プロフ) - 超好きです……!!!!!!!!驚くほど好みどストライクで震えてます。 (2021年7月19日 18時) (レス) id: 987cd85010 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蜜柑 | 作成日時:2021年4月24日 22時

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