【skt】教師タラシに制裁を。

プロローグ ページ1

悪夢が始まったのは、あの日からだった。


　あの日______俺が先生として初めてやってきた学校の大きさに驚いた日だった。


　俺の担当は保健体育。


　子供の頃から、体育の成績だけは良かった。


　…他の成績は酷かったが。


　俺の担当は1年A組。


　くぅ、まさか教師歴1年目で担任が持てるとは。


　これが教師不足の実態なのか？


　とりあえず、挨拶をするためにクラスに入る。


　生徒は皆、ざわざわしながら話をしている。


　すげぇな。


　お前ら今日会ったばっかじゃねぇの？


　なんでそんなフレンドリーなん？？？？？


　コミュ障陰キャの俺には理解ができない。


　『…よしっ、お前ら、一旦前向け〜！』


　俺の一言で、生徒はピタリと静かになる。


　意外と躾けられとるな、と感心していたが、会話が止んだのは、やってきた俺がどんなやつかを見るためだとわかった。


　証拠に、様々な所の女子から、「先生イケメンじゃ無い？」なんて声が聞こえる。


　ふふん、褒めても何も出ないで？


　まぁ、こんなガキに恋心を抱くことなんてないが。


　その時、座席の真ん中の女子生徒と目がバチっとあった。


　しばらく見つめ合っていると、その女子生徒はニヤッと笑った。


　今思えばこの時、コイツと目を合わせなければよかったのかもしれない。

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