【鬼滅の刃】浮気はいいけど、別れたくはない【宇髄天元】

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放課後。







担任の先生に美術室まで資料を運ぶよう頼まれた。







いつもなら喜んで先生にパシられるのだが、今回は憂鬱だった。








一歩一歩 美術室に近づく程、自分の心臓がドクンドクンと音を大きくする。








思わず両耳を塞ぎたくなったが、耳を塞げば資料をばらまいてしまう。









全く何でこんなに資料多いんだか…









美術室前にたどり着いた。







天元の事だから鍵を掛けていないはずだ。






ふぅ、と息を吐く。









そうだ！見たら言ってやればいいんじゃないか。









担任の先生に







宇髄先生が生徒に手を出していた。







最低野郎だって…







そう言って







貴「…言えるわけないじゃん」








美術室を静かに開けると誰も居なかった。









散らばった画材道具に絵の具。









資料を教台の上に置くと、教台の下から何かが見えた。









貴「作品、？」








布に包まれた小さな画材らしきものに触れようとした。









その時、女子生徒の微かな甘い声が聞こえた。









貴「…え？」








思わず、その声の方へと近づく。







空き教室から女子生徒の声が聞こえた。









自分の心臓の音がまた大きくなっていく。








「うず、いっ先生…」








その言葉を聞いた瞬間、視界が滲んで目が熱くなった。









私は逃げるように空き教室を後にした。








涙が止まらなくてクシャクシャと目を擦っても溢れてくる。









貴「うぅっ、…」









正門に着くと、善逸が私を待っていた。









善「…帰ろうA」









彼の優しい声に私はコクりと頷いた。

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