友達の友達は推しでした【浦島坂田船】 (ページ1)

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＊推しの4人ページ1

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「今日も新曲出してくれるの…？ほんと最高じゃん？」

「Aまた言ってんの？何回目よ」

「もう今日はハッピー！」

「話聞いてない…」

苦笑いをするのは私の友達、志乃里。私の高校時代からの友達。今こうして大学が一緒で仲も高校よりいい。

今年の春から大学に入学してから約半年。私、Aは今日も“推し”が大好き！

「そのAの推しの名前は…？えっと…」

「うらたさん、志麻さん、坂田さん、センラさんだよ！」

「早いな」

私はいわゆるcrew。浦島坂田船のリスナーだ。4人が大好きで大好きでたまらない。ライブとかもツアーがあったら必ず行くし、CDも何十回聞いたか分からないくらい。

だがしかし…リリースイベント。これだけは倍率が高すぎでここ何年というか1度も行ったことがない。行きたいけど行けない。

推しと触れ合うことは私にとっては鼻血以上もの。今年もリリースイベントの時期が近づいてきているので今度こそは当てたい！

「リリースイベント……皆と話してみたいなぁ…！」

「ふぅーん」

「ライブ行けるだけでも感謝だよ」

「はいはい」

「志乃里はそういう推しいないの？」

そう聞くとギグっと気まずいみたいに目線を逸らす。これは何か隠しているに違いない。

「ええ、誰？浦島坂田船？」

「そうやってすぐAの推しに結びつけるのやめよ」

「ええー？でも志乃里、推しとかいなさそう」

「何気に失礼」

ぽんぽんっと軽く叩かれて痛いふりをするが志乃里には全く通じないようで軽くスルーされた。

「それくらい、いるよ」

「ほうほう」

「ま、Aは浦島坂田船さんだけだもんね」

「分かってますなぁ」

そして話は大学の話に変わった。

志乃里がポツリとこう零していたとも知らずに私は志乃里の話に笑っていた。

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「もし推しが近くにいるって言ったらAはどんな反応するんだろうなぁ…」