恨み愛 - だいちぃ ページ17
今日はだいちさんの披露宴。
普段はマネージャー故に地味な格好をしている私だけれど、今日は小綺麗な格好で。
笑い声などで騒がしい会場。
一番前の席で、はじめさんたちがだいちさん夫婦と仲良さげに話している。
その様子を、仕事の一環としてカメラに収めておく。
だいちさんも奥さんも、本当に幸せそうで。何枚かカメラに収めて、ワインを勢いよく流し込んだ。
私はマネージャーとしてだいちさんに突撃しなければならなくて、2人の化粧直しが終わったであろうタイミングでだいちさんに話しかける。
『だいちさん、披露宴ですねえ』
「あー、はい。ありがとうございます」
『幸せそうで何よりです。奥さん幸せにしてあげてくださいね。』
「もちろんっすよ。」
さわやかに笑っただいちさんをカメラに収めて、撮影を止めて。
奥さんとの写真も撮ってあげて。
…どうして私は、元彼の披露宴に居るんだろう。
好きな人が出来たからという一言で別れて、なのにマネージャーでまだ関わらなくてはいけなくて。
その好きな人は今の奥さんで。
涙が出てきた。
はじめさんが、どうしたぁ!?と笑いかけてきて。
『つけま抜けましたあ』
私はだいちさんを許してなんかない。
これがせめてもの、重荷になるように。
だいちさんの披露宴が、楽しい思い出だけにならないように。
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スランプ気味です。すみません。
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作者名:夏瞬 | 作成日時:2019年8月20日 16時