忠実心 - 千葉 ページ13
1学期間の完全終了を、チャイムが鳴らして。
まさあきのところに行って、さりげなく一緒に帰ろうと言おうとした。
「A、デート行こうよぉ。」
席を立った私の手をぐいぐいとともやんに引かれて、私はまさあきの方をちらりと見る。
まさあきは、ぱちぱちとわざとらしく二度瞬きをした。
憂鬱になって一瞬表情が歪みかけたけれど、くっと戻してともやんの方を向く。
『いいよ!』
笑顔で返せば、私の手を握って囃し立てる周りに手を振って教室から出ていくともやん。
まさあきも囃し立てている。
『じゃあね、また今度。』
明日から夏休み。
夏休みは忙しいから遊べないかなあと嘘を吐いた。
正直、ともやんに付き合うのは疲れてしまったのだ。
別れて少しして、まさあきから電話がかかってきた。
"Aちゃん、今日もお疲れ様!"
"ごめんね、ワガママに付き合ってもらっちゃって。"
"やっぱり俺、嫌々だけど演技してるAちゃんに興奮しちゃうんだよねえ"
私はまさあきと付き合っている。
まさあきはともやんと付き合っているフリをしている私に酷く興奮するらしい。
だから、私は続ける。
ともやんとも付き合うことを。
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ハピエン枯渇しすぎてるのでハピエンが書きたいです。
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作者名:夏瞬 | 作成日時:2019年8月20日 16時