閉じ込めたくて【そらる】

PSYCHOPATH 9 ページ10

あなた side


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そらる ｢ こんにちは! ｣

『 …うるさい。 』



会った瞬間から…そいつは変だった。
私をまじまじと見つめ､その見開いた目は興奮に満ちていて…。 殺人を犯した私でも､それが怖くて怯んでしまった。

それにしても…この人ほんとうるさい。

そう思いながら､精神科医の方を キッ と睨みつける。すると､精神科医は思いっきり目をそらし､その男の人に言った。



｢ だから､長袖長ズボンで来いって…。 ｣

そらる ｢ 言ったじゃないですか。僕はスリルが大好きなんです。 ｣

『 …変な人。変わってるのね。……私と同じ様に。 』


そらる ｢ …ほら､殺したくなるほど よくじょー、しないですか? ｣


『 あんたバカ? こんなになよっちい手に殺したいなんて思わない。あんたみたいなのは､タイプじゃないから。 』

そらる ｢ へぇ…。 いいねぇ。 ｣

『 なにが? 』

そらる ｢ 可愛くてさ。 これが将来俺のものになると思うと…ゾクゾクするんだ。 ｣


『 は…? 』

そらる ｢ 君みたいなのが､段々俺に従順になっていく。 想像しただけで…。 ｣


『 キモイんだけど死ねば? 』

そらる ｢ はぁ…可愛い。 ｣


『 あんた､私を知ってるんでしょ。 』


そらる ｢ うん。君は…僕のこと､ 覚えてる? ｣



『 覚えてない。だけど…もしかして､あいつの息子? 』


そらる ｢ あいつって…。 ｣



『 私､あいつが大好きなの。 だからアイツに言った。 "いつかあなたの子供を殺しに行くわ" って。 』





そらる ｢ ……っ､ ｣




『 もうすぐね。 もうすぐ…約束が果たせる。 大好きなおじさん。 あの人はどんな顔をするだろう。 』






自然とさっきまで零れなかった笑みが零れた。







そらる ｢ …っ､はぁ……やっぱりあんた､いいね。 俺､こういう人を自分の色に染めること…。 すっごい興味あったんだ。 ｣




『 その前に…あんたが染まるだろ。 』


そらる ｢ それも悪くない ｣


『 … 変な人ね。 』



｢ はぁ。俺は そらる がこんなにきもい性格をしていたなんて…小さい頃は､あんなに可愛かったのに。 ｣


そらる ｢ いつの話だよ。 ｣


『 …もう眠いんだけど。 』




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