閉じ込めたくて【そらる】 (ページ13)

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PSYCHOPATH 12 ページ13

そらる side

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｢それでそれで? 気になるんだけど。｣

『今日はここまで。また今度､話す。』

｢え～。でもまるで､面白い映画を見ているようだったよ。楽しませてくれてありがとう。｣

『変でしょ。昔から動物虐待は楽しかったんだ。最初は虫だったけど､段々慣れてきちゃって､ね。今では殺すなら同じ地位の人間を殺さないと気がすまなくなった。』

｢ "殺すなら"でしょ? ｣

『 …うん。』

｢ Aって､頭いいの? ｣

『急になに。キモイんだけど』

｢まぁまぁ。｣

俺は､すぐ側にあった電卓を手に取った。きっと精神科医のものだろう。
そしてその電卓に適当に数字をたくさん打ってく。割り算が一番難しいかな。割り算でやってみよう。

｢問題。 62646460916 わる 87 …｣

『 720074263.402 』

｢ …っ､マジかよ。｣

電卓よりも早く､問題を言うスピードよりも早く
彼女はあっという間に解いてしまった。
背筋のぞくぞくする感じ。

｢ははっ! 聞いてた通りだね。 Aやっぱりすごいよ。｣

『 …? 』

｢俺さ。こんなに興奮したの初めてなんだよね。だからやっぱり…Aは僕の運命だと思うんだ。｣

『 …名前は?? 』

｢そらる。やっと聞いてくれたね。｣

『 …名前を聞いたぐらいで大袈裟。きもい』

｢でもそれは Aの脳が､俺を覚えててもいいって許可したんでしょ? ｣

『 …。』

｢ Aは必要ないことは覚えようとしない。僕が必要だって分かってどんなにうれしいか。｣

俺はAの腕をつかみ､自分の方へ引っ張った。

『 …なにしてんの。』

僕の勇気は､そう言って簡単に振り払われたけど。

｢抱きしめようとした。｣

『さっきから､本当に何なの。あなたは私が……。私が怖くないの? 』

｢ ……っ｣

俺は我慢出来なくなって Aを抱きしめた。強く抱き締めて Aを話したくなかった。

『なにしてるの』

｢ …Aが悪いよ。可愛いことは罪だからね。ほんとにさ。なんでこんなに壊れるほど強く抱き締めたくなるのかな。｣

『精神異常者』

｢ …… 人のこと言えないくせに。｣

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