【D.O.】 dangerous zone ｰｰｰ歪むｰｰｰ【CHAN YEOL】 (ページ10)

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D.O. side ページ10

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『ギョンス、あのさ』

｢ん？｣

Aは少し悩んでから言った。

『……ギョンスが眠くなかったら、もう少し話してたいんだけど』

｢いいよ、俺も暇だったんだ｣

そう言われるのを待ってた！と言っているように俺は即答してしまった。
ダメじゃないか俺。なにしてんだ。

『……あの人たちにもう1回会いたいな』

｢え？誰？｣

『助けてくれた人。優しかったから。2人とも』

｢そうなんだ｣

『確か……ベッキョンとチャニョル』

｢え？｣

『二人の名前だよ』

｢え？待って、もう1回……｣

『ベッキョンとチャニョル』

｢お前…………よりによってなんで……｣

笑いを抑えようとしても、どうしてもこみ上げてくる。こらえ切れなくなった俺は、大声で笑い出す。
｢なんで笑ってるの！？｣と不思議そうなAをよそに、俺は一人で笑う。

いやぁ……こんな偶然ある？Aの話を聞いてくれた見知らぬ優しい人が、まさかあの２人なんて……。

｢……A、そんなに会いたい？｣

『いやぁ、そりゃあ会ってお礼したいもん。あの時はありがとうってちゃんと』

｢そっか。じゃあおいでよ｣

『え？？』

｢合わせてあげるから、おいで｣

『え、でも今お酒開けちゃって……』

｢車で来なくていいよ。それじゃあ俺が迎えに行くから｣

そう言って俺はAとの会話を強制的に終わらせた。Aは終始不思議そうだったけど。

Aはどんな反応をするかな。
あの２人も、きっと驚くね。

｢あー久しぶりにこんなに面白い｣

こんなこと言ってる場合じゃない。Aの事だからお酒を持って俺のことを外で待ってるだろう。

｢ヒョン、あのさ。こんな夜中にごめんね。……車出せる？｣

俺はマネージャーに電話した。

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