後ろ髪を結った黒髪でマスクの男−�� ページ23
昼飯を食い終わり、遥斗さんと子ども達はゲームをするらしい。オレもやってみたが、やはりというか瞬殺された。というか自爆した。
「自分の武器で死んだのか、コナンくん…」
「笑いたきゃ笑えよ」
「…ッふ、いやいや、人の失敗を笑うなんて最低だよ。くくくっ」
「笑い堪えながら言っても全然説得力無いんだけど」
苛立ちを感じながらコントローラーを光彦へ渡し、ふてくされるようにジュースを飲みに行った。さて…
(さっき仕掛けた盗聴器、バレなきゃいいが)
――妙な金庫のあった部屋と他の部屋に仕掛けた盗聴器は、彼が掃除しようと見落とすような場所に置いた。彼ならば気付く事はあるまい。少しの間、遥斗さんの事を調べるだけだ。
(…そういや昴さん、遥斗さんの髪型についても言ってたな)
『彼が黒髪だと想定して、マスクをさせて髪を後ろで結わせてみるといい』
(あの人が言うんだ、無意味ではないだろ)
実行すべく、彼に声をかけた。
「――ねぇ遥斗兄ちゃん、マスクの調子はどう？そろそろメンテナンスとか必要かもしれないから、ちょっと使ってみてよ」
「調子？別にいつも通りだけど…」
「あー！やられたー！何で画面見てないのに歩美に必殺技打てたの！？」
「ふっふっふ…そこにいると確信したから、」
「スキありだぜ！」「そこですっ！」
「あっ、こら待て待て人が話してる時に仕掛けるのは卑怯だろ！」
片手でコントローラーを操作する遥斗さん。元太と光彦のキャラが襲い掛かるのを見て慌てて反撃に転じる。今まで手加減していたのか、すぐに決着が着いた。
「ふっ…僕の勝ちだぜ！で、マスクの調子だっけ？ちょっと待っててね」
悔しがる三人を置いてマスクを取りに行った遥斗さん。傍観してた灰原が何か言いたげに口を開く。
「…聞いてないけど？博士からそんな事」
「いいからいいから」
「お待たせー。…ん？何やってんの君ら」
「あ！遥斗さん、声が違います！」
「えぇ〜！何で！？」
「企業秘密ってやつだぜ」
マスクで顔の半分以上を隠しながら、人差し指を立てて口元に運ぶ遥斗さん。
「遥斗兄ちゃん、そのまま座って」
「？うん」
「歩美ちゃん、悪いけど後ろの髪こうやって持っててくれる？」
「え？…うん、分かった！」
「えっ、何かのサプライズ？」
「遥斗兄ちゃんは目を瞑っててよ」
「OK！ハッピーバースデートゥーミー…」
「全然OKじゃないよ…」
彼を真正面から見た。すると…
「…ッ！？」
彼の姿に、バスジャック事件の記憶が、蘇る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 371人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
想世(プロフ) - ﾁｯｽﾁｯｽさん» コメントありがとうございます。本編と異なる可能性もありますが、次回は大体あんな感じでお送りします。 (2022年8月6日 6時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｯｽﾁｯｽ - 次回予告✨ (2022年8月5日 17時) (レス) id: 87f77450ee (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - わさびもち！さん» コメントありがとうございます。気に入っていただいて何よりです。 (2022年8月4日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびもち！(プロフ) - 好きです…好きです…最高に好きです…すき… (2022年8月4日 2時) (レス) @page50 id: bc0339f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ???さん» コメントありがとうございます。応援していただきとても嬉しいです。 (2022年7月25日 19時) (レス) @page40 id: 242a51c45c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：想世 | 作成日時：2022年7月6日 15時
