トララトラブル! ページ13
頭がボーッとする。とっても眠く、まだこの睡魔に身を委ねていたかった。首が痛いと感じて、自分の今の体勢のおかしさに気付いて、それは敵わなかったが。
(あれェエエ!?ここどこ!?)
とても狭い暗い箱の中、僕は閉じ込められていた。同じ体勢でいた為か、身体が痛い。
(こんな時は5W1Hで状況確認だ、いつ、どこで、誰が、何を、何故、どのように…やべ、眠過ぎて全然思い出せん)
いつ…今は確か、怪盗キッドの犯行予告日の夜だ。
どこで…僕達は博物館に行ったハズだ。その際に僕だけ不審人物として別室へ連れてかれた。
誰が…ええと、まず僕は倉間遥斗、こっちが黒猫のジジ…じゃねえわアホ。確か別室で警備員の人と1-1で検査を行ってた。
何を…再度身体検査と荷物検査の為だ。
何故…僕 is 不審人物。
どのように…どのように?
(どうやって検査したかまでは覚えてない…というか、そこから先の記憶が無いような…?)
ぼんやりとしていた頭が段々と覚醒する。拘束はされてない限り、起きたらいつでも脱出可能というワケだ。誘拐犯だったとしたらとても甘い、甘過ぎる。ハチミツかけたパンケーキで生クリームをサンドしたスイーツ並に甘い。やべ、想像しただけで胸焼けが。
――成程、理解した。
取り敢えず狭い中、立ち上がって辺りを触る。壁を押すと、その壁は外側に開いた。眩しい光に目をすぼめながら閉じ込められていた空間から脱出した。
…ロッカーに閉じ込められてたのか。
出ると無人の部屋だった。中央にポツンと机があり、その上に僕のバッグが置かれている。
「…ふ…ふふふ…はは…」
握り拳が震える。歓喜や恐怖が理由では無い。
「やりやがったな怪盗キッドッッッ!!!」
衝動的に台パンした。手が痛え。
多分あの警備員は怪盗キッドで、検査という名目で僕をわざわざこんな所まで呼び出し、人のいない所で眠らせて入れ替わったんだろう。でなければ現状に説明がつかない。
カバンを持って駆け出す。畜生、僕は君の犯行を目撃するのが楽しみで来たのに、なんてサプライズだ!嬉しかねえな!
時刻を確認する…よし、予告時間まではまだだったハズ!今から行けば間に合うか!?
警備の為か人の少ない廊下を駆ける。博物館の中に着き、辺りを見渡す。…あ、僕の顔と瓜二つ!多分あれキッドだ、近くにコナンくんいるし。…キッド何でしゃがんでるんだ?
「お――…」
二人に近付こうとした時、コナンくんはキッドが変装してる方の僕のほっぺにキスしてた。
371人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
想世(プロフ) - チッスチッスさん» コメントありがとうございます。本編と異なる可能性もありますが、次回は大体あんな感じでお送りします。 (2022年8月6日 6時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
チッスチッス - 次回予告✨ (2022年8月5日 17時) (レス) id: 87f77450ee (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - わさびもち!さん» コメントありがとうございます。気に入っていただいて何よりです。 (2022年8月4日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびもち!(プロフ) - 好きです…好きです…最高に好きです…すき… (2022年8月4日 2時) (レス) @page50 id: bc0339f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ???さん» コメントありがとうございます。応援していただきとても嬉しいです。 (2022年7月25日 19時) (レス) @page40 id: 242a51c45c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:想世 | 作成日時:2022年7月6日 15時