忙しない小さな名探偵−�� ページ1
遥斗さんが退院し、灰原からマスク型変声機を受け取って翌日。
「青木一雄ってのは組織では見た事無いんだな？」
「だから本当に知らないわよ」
青木遥子から灰原がにおいは感じ取れなかった事から、彼女は一般人の可能性もあるだろう。遥斗さんから絶縁宣言を受けた事だし。
「あの急な絶縁宣言も何だったんだ…？」
親子二人で病院を騒がしくし、仲良く怒られた光景は記憶に新しい。その後彼らは二人きりになり、病室で話す事となったのだが…オレは盗み聞きしてた。
『どういう…絶縁、…』
『僕は…ない。…て…だろ？』
『…まぁ…』
その後は子ども達に呼ばれた為に聞こえなかったが、重大な部分は聞き逃していなかった。
("僕は貴女の息子じゃない"…？どういう事だ…)
変装では無いだろう。灰原が病室で彼の頬をつねった時、マスクらしき物を被ってるような感じは見受けられなかった。あれは彼本人の顔だ。
(倉間遥斗にそっくりな人間が成り代わっている…という事か？)
だとしたら入れ替わるタイミングはきっと東都に来てから初めて帰省した時までだろう。彼の幼馴染二人が、初帰省時にまるで人が変わったと証言している。
(じゃあ本物の倉間遥斗は？何の目的で入れ替わってるんだ？何故あのタイミングで自分は息子では無いと明かして…いや、そもそも成り代わってるのか？)
彼は地元の山の道を熟知していた。赤の他人が入れ替わったとしても、そこまで覚えるか？
そしてあの人は、オレ達の幼児化の事を知ってるのか？
「あーくそ、分かんねぇ…」
「流石の名探偵もお手上げかしら」
「あの人の謎を解き明かす論理的な推理が思い浮かばない…」
「そうね。私も彼のドッペルゲンガーが成り代わってる、なんて事すら考えちゃうわ」
「…灰原オメー、隠し事話す気は？」
「健闘を祈るわ」
せめて灰原が何か話してくれれば…とは思うが。何故そこまで頑なに拒むかは分からない。が、それなりの理由があるのだろう。でなければ、組織に命を狙われてる灰原が組織に関係してそうな遥斗さんの事を話さない訳が無い。
…ん？昴さんから電話だ。
「もしもし？」
［もしもし。倉間さんについて、面白い話があってね。お茶でも飲みながら、少し話さないか？］
ただの話なら、わざわざここに来る筈だ。となると沖矢昴としてではなく、赤井秀一として話があるのだろうか。
「うん、分かった。今行くよ」
電話を切り、急いで支度をした。
「あら、もう行くの？忙しないわね」
「まーな」
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想世(プロフ) - ﾁｯｽﾁｯｽさん» コメントありがとうございます。本編と異なる可能性もありますが、次回は大体あんな感じでお送りします。 (2022年8月6日 6時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｯｽﾁｯｽ - 次回予告✨ (2022年8月5日 17時) (レス) id: 87f77450ee (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - わさびもち！さん» コメントありがとうございます。気に入っていただいて何よりです。 (2022年8月4日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびもち！(プロフ) - 好きです…好きです…最高に好きです…すき… (2022年8月4日 2時) (レス) @page50 id: bc0339f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ???さん» コメントありがとうございます。応援していただきとても嬉しいです。 (2022年7月25日 19時) (レス) @page40 id: 242a51c45c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年7月6日 15時
