複雑心中BBQ−�� ページ30
ギャーギャー騒ぐコナンくんを無視して追跡する。少しだけ息が上がってきたが、地の利はこちらにある。問題は無い。
「分かれ道だ…！」
「大丈夫、左に行くよ」
「根拠は？」
「アニキの遺言！」
「最期に残す言葉がそれってどうなの？」
「まあ死んでないし僕のアニキじゃないけど」
「なんなんだよ！！」
アニキとはジンの事である。人は追い詰められてる時に分かれ道に立たされると、どうやら左を選ぶらしいとの事。あのニキ変なとこで有能なのなんなの、と漫画見て思った。
「この先って何があるの？」
「…崖だよ。あいつまだ走れんの？」
「追いつけてる遥斗兄ちゃんも大概じゃないの…？」
まあ山(間部)育ちですから。
山を駆け抜けた回数は数知れず。都会っ子と比べたら体力はあるだろう。普段から走り込みもしてる事だし。
「コナンくん、迎撃準備は？」
「…崖の高さは？」
「落ちたら基本死ぬ」
「マジかよ…日も落ちてきたし、暗くて危ない…！」
「こんな事もあろうかと懐中電灯持ってるよ」
「用意が良いね遥斗兄ちゃん」
「こんな事もあろうかと非常食も持ってるよ」
「うん…？」
「こんな事もあろうかと救急箱もあるから、怪我しても安心だよ！」
「持ち過ぎだよ！道理でやたらバッグがデカいと思った！」
「こんな事もあろうかとそれなりに鍛えてるから、体力もまだ尽きないよ」
「遥斗兄ちゃんって何を想定したらここまで用意するんだ…」
「少なくとも遭難は視野に入れてた」
「いくら何でも普通はそこまでしないよ…」
君こそ普通じゃないけどな。そのまま追いかけてやれば、森を抜けて少し開けた場所に着く。足場は途中で途切れていた。落ちるギリギリ、犯人は目の前の崖にうろたえておろおろしている。
「コナンくん右、僕左、きゃす、キャスターは真ん中！」
「何言ってんだ！？」
「ごめんいなかったわ！」
またキャスバルって呼びかけたけど、そもそも沖矢さんはいねぇんだったわ！あいつ口リナイトになってる最中だ！
犯人を囲み、逃げ場を無くす。死なせてしまえばコナンくんの信条に反するので、慎重に動く。
「ち、近付くなお前ら！…クソっ！」
「危ないコナンくんっ！」
僕とコナンくんを見比べ、コナンくんの方に突っ込む犯人。そのまま切り抜けて逃走を試みようという魂胆だろうが、我らが主人公の前でそう上手くいく筈が無い。
ぱしゅっ、と針が勢いよく飛び出す音がする。少しすれば犯人は膝から崩れ落ちたので、崖に落ちないように引っ張った。
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想世(プロフ) - トめAと@カド松さん» コメントありがとうございます。過去だけでもSAN値ゴリゴリ削られてますね… (2022年8月11日 9時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - SAN値ヤバそう･･･ (2022年8月11日 7時) (レス) @page49 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 深夜さん» コメントありがとうございます。帰省の際に何かしらの悶着はありそうですね。 (2022年5月29日 19時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - コレお母さんとひと悶着あるパターンかな?(フラグ) (2022年5月29日 19時) (レス) id: 19b009e4f4 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 時凪さん» コメントありがとうございます。執筆の励みになります。これからも更新を頑張らせてまいります。 (2022年5月29日 18時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年5月29日 16時
