複雑心中BBQ−�� ページ29
「犯人は…お主じゃよ！」
阿笠さんによる推理ショーが始まる。あ、今回の探偵役は阿笠さんなのね？
阿笠さんに指をさされた男は酷く動揺し、阿笠さんことコナンくんは冷静に推理を述べる。犯行動機は恋仲でのもつれだった。
日はもうすっかり傾いてきた。子ども達の親、きっと心配してるだろうな、と思いながら時刻を確認しようとした時、
「！待てッ！」
「…おいおい待て逃げるなコラ！？」
犯人の男が周囲に背中を向け、山の方へ逃げ出した。コナンくんと、慌てて僕も追いかける。追いかけようとしたがその様子を見てその場に留まった沖矢さんは、多分灰原ちゃんの護衛に徹するらしい。
「意外に足速いな…！」
「見た感じ、陸上選手みたいな筋肉のつき方だった！」
「そーだとしたらほぼ逃げられそうだろうねぇ…」
警察が山を包囲すれば捕まえられそうだが、殺人犯がうろついてるとなれば近隣住人はおちおち眠れもしないだろう。
とは言え僕は、無謀にコナンくんに着いてきた訳じゃない。
「コナンくん、ちょっと失礼」
「へ？ちょ…うわぁっ！？」
コナンくんをお姫様抱っこして、追跡を再開する。
「何で姫抱きなんだよ！」
「俵抱きだと君が前見えないし、脇に抱えるよりこっちの方が楽…あ、やっぱ両手塞がるから脇に抱えるね」
「何なんだよ！！」
無駄に男として何か失った気分になってたコナンくんはともかく、彼を抱えて僕は急加速になる。彼の身体で山を登っていくのはキツいだろう。まだ僕が抱えて走る方が早い。
「安心しなよ、いつも荷物抱えながら走って不審者として通報されるからさ！」
「いや最後のは安心出来ないよ。…それより遥斗兄ちゃん、この山の道は分かる？」
「低い所ならまだね。公道は一つだけだし」
「私道はいくつある？」
「何個も。獣道のオマケ付き」
「まずいな」
「まずいね」
逃げたいってのに素直に公道走る犯人おる？そんな事したら見つかる。犯人にとっての最善策は、警察や近隣住民の包囲網を潜り抜け、逃亡する事。ならば人目のつかない道は彼にとって好都合だ。
「そっちの獣道はダメだ、逃げられるッ！！！」
「何で叫むぐぐぐ！？…おい口のついでに鼻まで塞ぐなよ！」
「チッ」
「何その舌打ち！？」
素の口調になってるコナンくんはさておき、ずっと向こうを走る犯人にも聞こえるように叫ぶ。さて反応は――…
(ビンゴっ！)
「おい、あの獣道入っちまったぞ！？」
大丈夫だよ。あそこが一番行き止まりに行く可能性が高いから。
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想世(プロフ) - トめAと@カド松さん» コメントありがとうございます。過去だけでもSAN値ゴリゴリ削られてますね… (2022年8月11日 9時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - SAN値ヤバそう･･･ (2022年8月11日 7時) (レス) @page49 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 深夜さん» コメントありがとうございます。帰省の際に何かしらの悶着はありそうですね。 (2022年5月29日 19時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - コレお母さんとひと悶着あるパターンかな?(フラグ) (2022年5月29日 19時) (レス) id: 19b009e4f4 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 時凪さん» コメントありがとうございます。執筆の励みになります。これからも更新を頑張らせてまいります。 (2022年5月29日 18時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年5月29日 16時
