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「アサヒ、これについてなんだけど…」
「はい」
アサヒが正式に協力者となり、組織に不利な情報をオレが聞き、裏取りするようになった。
彼は普通にしていればただの律儀な男だ。…普通にしていれば。
「その男は昔、俺に毒を盛った奴ですね。盛った毒の種類は西ヨーロッパで流通してたものですから、そちらの闇市場と関わりがあるかもしれません」
「盛った!?大丈夫だったのか?」
「俺は神経毒には耐性があるので」
「そうか…つくづく思うが、アサヒは頑丈だな」
「アサヒィ↓スゥパァ↑ドヤァァァァア↓」
「変なドヤり方だな」
しかも表情は一切変わってないんだが…
「それにしても、毒の耐性なんてどうやって身につけたんだ?」
「昔から両親に少量ずつ毒を食わされ、徐々に耐性をつけました」
「両親に?そういえば、アサヒの両親は…」
「はい。組織に自爆テロに使われ、俺が成人すると共に亡くなりました」
淡々と語るアサヒの心情は計れない。
だがもしかしたら、両親には何の情も無いのかもしれない。
「どうやら両親は俺を組織の便利な駒にしたかったようですね。俺を鍛え上げることに余念がありませんでした」
「
「
「…」
「…今、ダジャレを返したんですけど」
「え?あ、すまない…」
「いえ、分かりづらかったですよね。俺の方こそすみません。精進します」
「精進するって何を?」
「諸伏さんが気兼ねなくツッコめるように、頑張ってボケ倒します」
「努力の方向性が明後日に行ってるんだけど…」
暗い話だったし、同情心が芽生えたからなんと声をかけようか迷っていたが、彼は別に気にした素振りを見せなかった。
「なんだったらどついても構いませんよ。二人で漫才の天下を取りましょう」
「いや、いいよ」
「俺、漫才は全然詳しくないんですけど、とりあえずライバル全員張り倒せば勝ちですよね」
「漫才のことバトルロワイヤルだと思ってる?」
ゼロがたまにアサヒに「脳筋め」とぼやくわけだ。
「なんでも、一流のツッコミは道具も無しに相手を切れるとか。道は果てしなく長いですが、一緒に頑張りましょう」
「
「異名は"辻斬り"で決まりですね。出会い頭に人をバッタバッタと切るので」
「公安が国家転覆罪とか笑えないよ」
ゼロ、よくコイツを相手にできたな…
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想世(プロフ) - 紅弁慶さん» コメントありがとうございます。アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓ はしつこすぎず、薄まらないよう気を遣いながら入れているので、そのようなところに気付いていただけて嬉しい限りです! (4月6日 13時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
紅弁慶(プロフ) - 想世さん» あぁ…流石要所要所にアサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓を匠に入れるアサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓さんだ…。アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓さんは本当にうまーく、何気なく出すんですよ… (4月6日 1時) (レス) id: 3f79d1fd3d (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 紅弁慶さん» アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓「たとえ死んでも、俺はアサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓だし、アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓であることを誇りに思う!!」 (4月5日 21時) (レス) @page36 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
紅弁慶(プロフ) - 残念だったな…工藤くん……死んでもそのこだわりは直せないんだな、これが… (4月5日 21時) (レス) @page36 id: 3f79d1fd3d (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます。こんな ひがいを うみだすとは あさひは やっぱり すっごいわるもの まる(小並感) (4月5日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:想世 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2024年3月25日 9時