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「バーボン…アサヒスーパード◯イ…テメェら、やっぱり裏切りやがったな…!」
「アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓です」
「うるせェ!」
組織壊滅の作戦の決行日。
組織の奴らを本拠点に集めて袋叩きにする作戦は、特に一人の少年が知恵を絞りに絞ったかいあって上手くいった。
ジンですらアサヒや僕たち公安に囲まれ、なす術は無くなっていた。
「ジン。あなたにはお世話になりました」
アサヒは社交辞令を口にしながら拳を握る。
「なのでせめて、苦痛無く終わらせてやります」
「何でアサヒが
「俺の拳は弾丸すら超える――!」
「今回のは冗談か本気か分からん…」
アサヒが放った拳によって穴が空いたコンクリートの壁を横目で見て、ドン引きした。
「…クク、残念だったな。ボスならもう逃がした」
「なっ、奇襲を仕掛けたのはついさっきだぞ…!逃げられるわけが…」
「ラムが察知してやがった…オレたちは袋にネズミをおびき寄せるためのエサでしかねェ」
ネズミのエサだと?
――まさか!?
ジンの目論見を悟るや否や、ヤツは懐に手を入れた。
恐らくポケットの中にスイッチでも入れていて、それを押したのだろう。
条件反射でジンの手元を撃ったが、遅かった。
――爆音が、天井から鳴り響いた。
「避けろッ!!」
仲間への怒号と共に、天井が落下する。
天井に爆弾を仕掛けていたのだろう。爆発と共に、コンクリート製の瓦礫が次々と降ってくる。
それを数回は跳んで避けたが、やがて限界が訪れた。
「くっ――」
僕の頭上に、巨大な石の破片が落ちてきた。
(マズイ、避け切れない……!)
死を覚悟した僕の頭上に、影が差した。
轟音と共に僕の視界に入ったのは、僕を思い切り突き飛ばして代わりに岩石が直撃したアサヒだった。
「アサヒッ!」
「…ぶじ、です、か……?」
僕は尻餅をついたが瓦礫が当たることは無く、傷はほとんど無い。
――が、アサヒは彼の身体の二倍はある瓦礫に腹から押し潰され、虫の息となっていた。
即死しなかっただけ奇跡だろう。
しかし、ほぼ致命傷だった。
瓦礫の下から、おびただしいほどの血のニオイがするのだ。
「…よ、か…った……」
「…アサヒ?おい、アサヒ!しっかりしろ……おい、アサヒ!!」
化け物じみた身体を持つ彼ですら、これには堪えたらしい。
彼の息は、どんどん弱くなっていった。
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想世(プロフ) - 紅弁慶さん» コメントありがとうございます。アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓ はしつこすぎず、薄まらないよう気を遣いながら入れているので、そのようなところに気付いていただけて嬉しい限りです! (4月6日 13時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
紅弁慶(プロフ) - 想世さん» あぁ…流石要所要所にアサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓を匠に入れるアサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓さんだ…。アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓さんは本当にうまーく、何気なく出すんですよ… (4月6日 1時) (レス) id: 3f79d1fd3d (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 紅弁慶さん» アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓「たとえ死んでも、俺はアサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓だし、アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓であることを誇りに思う!!」 (4月5日 21時) (レス) @page36 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
紅弁慶(プロフ) - 残念だったな…工藤くん……死んでもそのこだわりは直せないんだな、これが… (4月5日 21時) (レス) @page36 id: 3f79d1fd3d (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます。こんな ひがいを うみだすとは あさひは やっぱり すっごいわるもの まる(小並感) (4月5日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:想世 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2024年3月25日 9時