異質な純愛者−�� ページ6
「なーなー、シホ！コイツもシホに似て可愛くね！？ほら、ちょっと無愛想な所とか！」
「…あなた、さっきから私に似た動物ばかり見てるじゃないの。私を褒め言葉みたいにするのやめてくれない？」
「シホは俺の中では国宝の中の国宝、世界三大美女に匹敵する美少女、神々が愛しながらも惜しみつつ現世へとつかわしたエンジェルだ。俺の方が神様より愛してるけどね」
「そこまで誇張されるとかえってイヤになるわね」
「じゃあいっぱいだいすき」
「急にIQニワトリ並みにならないでくれる？」
朗らかな雰囲気のペットショップ。愛くるしい動物たちばかりが並んで、私は思わず頰が緩みかけた。けれど隣にいる男のせいで、つい口は毒を吐いてしまう。
ノア・オルソン。
エレメンタリースクール時代から妙に縁のある、ちょっとしつこい男。少しずつ関わられる内にいつの間にか好意を持たれ、その日から彼から告白されない日は無い。学校が休みで会えなければ、交換してしまったメールで好意を伝えてくる。勿論直接会っても、歯に衣着せぬ物言いで私の何かを褒めちぎっては告白してくる。何度も何度も断ろうと、彼は退くことは無かった。
引き際を弁えてはいるが、往生際は悪い男。それが彼へ抱いた印象だ。
「くそー…どうしたら俺の想いがシホに全部伝わるかな…」
「イヤと言うほど伝わってるわ」
「まだ伝えたいことがいっぱいあるんだよ、今までの一生分」
「十五年分は重いわよ」
「あと八十五年は伝えたいな。伝え続けるためにも、これからも隣にいてくれないか？」
「今までも恋人同士だったような言い方やめてくれる？あとお断りよ」
「ダメかー…」
どこの国の人種なのか、ベージュ色の後ろ髪をかき、栗色の瞳を細めて苦悩に眉をひそめる彼は、黙ってさえいれば悪くない男なのに、私の前で口を開けば私のことばかりなのだから調子が狂う。
「…それにしても、どうして急にペットショップ？今まではデートスポットとかだったじゃないの」
「シホが嫌いじゃなければ、二人で一緒に暮らす時に動物飼うのはどうかなって。シホは動物と戯れて幸せ、俺も動物と戯れて幸せそうなシホを見れて幸せ、動物は俺たちの幸せオーラを感じ取って更に幸せだ！」
「まず一緒に暮らすという前提条件を崩しなさい」
「はっ…待てよ、シホがもし動物に夢中になったら、俺は動物にジェラシーを向けかねない…！」
「動物と張り合おうとしてもそもそもあなたは土俵にすら立ててないから」
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想世(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そのようなお言葉を頂けて嬉しい限りです。シホちゃんとヒロキくんとノア……あれ、ノアはハブられてる！？…と、とにかく彼女達には幸せになってほしいですよね。更新頑張ります。 (2023年4月10日 14時) (
レス) @page41 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ノア…はまあいいとしてシホとヒロキには幸せになってほしい。特にヒロキ！！生きろ！！！めちゃめちゃ面白いですよこれ凄い好きです。更新頑張ってください！ (2023年4月10日 13時) (レス) id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2023年2月21日 18時
