軽口好きの恋心−�� ページ21
「なーなーシホ、ニッポンの映画を友人に選んでもらったんだ！食べながら見ようぜ！」
相変わらずその小さな口でサンドイッチを頬張る彼女はまるでハムスター。愛らしい作法で昼食を頂くものだからついつい見惚れてしまいそうになるが、今日はスマホで映画を見ようと決めていたのだ。見なきゃ、選んでくれたオタクにも悪いしな。
「どういうもの？」
「子どもから大人まで見れる、ハートフルなアニメ映画らしいぜ？制作会社はなんと世界のジプリだ」
「…ま、そこなら見れなくないかもね」
おっ、シホの反応的にこれは当たりか？早速再生して、一緒にスマホ画面を覗き込む。声優の話す言語が日本語なために字幕をつけようとしたが、彼女は日本語を理解しているらしい。そのまま楽しむこととなった。確かに、シホって生まれは日本らしいしな。
俺もチキンとレタスの挟まれたサンドイッチを味わいながら映画を観る。ま、最後までは見れないだろうな。何せランチタイムは数十分だ。だが明日も見れるならば問題無い。
どうやら不思議生命体に会う女の子たちのお話のようだ。実に愛くるしいボディをした不思議生命体だが、どうやら人間に敵意は無いらしい。ふむ、確かに…これはオタクが勧めるのも納得だ。心臓に悪くないのでシホも落ち着いて見れるし、だのに次には何が起こるのかという幼心を想起させられる。
物語の途中、彼女の反応が気になってチラッとシホの顔を覗き込んだ。彼女はチャーミングな瞳を俺のスマホに向け、不思議生命体に釘付けになっている。俺の中の
伏せがちなまつ毛は長く、すらりとした鼻先と可愛らしい薄桃の唇が麗人の特徴を体現している。赤みがかった特徴的な茶髪はその一本一本に艶を見せ、シホの魅力を倍増させている。クールな印象と共に儚さと可愛らしさまでお供して俺の心を愛しく刺激した。
「…そんなにじろじろ見られてると、気になるのだけれど」
「…！あ、ああ…ごめん。シホに見惚れててさ」
どうやら彼女を見過ぎていたらしい。小鳥がさえずったような柔いながらも平坦な声色で注意した彼女は、俺に困ったようにエメラルドの瞳を向けた。
「まったく…」
俺の返答に今更照れる彼女ではないが、それでも返す言葉には迷ったのか呆れて無視を決め込まれてしまった。
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想世(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そのようなお言葉を頂けて嬉しい限りです。シホちゃんとヒロキくんとノア……あれ、ノアはハブられてる！？…と、とにかく彼女達には幸せになってほしいですよね。更新頑張ります。 (2023年4月10日 14時) (
レス) @page41 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ノア…はまあいいとしてシホとヒロキには幸せになってほしい。特にヒロキ！！生きろ！！！めちゃめちゃ面白いですよこれ凄い好きです。更新頑張ってください！ (2023年4月10日 13時) (レス) id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2023年2月21日 18時
