未来を脅かす非常事態−�� ページ5
(赤井さんが変装せずにここに来る訳がないし、阿笠さんにしては特徴が何もかも違い過ぎる…！そもそも、黒い車を持ってる奴は僕らの周りにはいない！精々白黒のパトカーくらいだぞ！？)
ギリィ、と歯ぎしりをこぼして、すぐにバッグを持って彼女を追いかけようとする。
「荒井さんは警察に通報をお願いします、僕は追うので！」
「しかし――…」
「あの子が誘拐されたかもしんねェんだよッッ！！！」
荒井さんの静止を無視して、ボロボロで重い身体に鞭を打って駆け出した。バッグは重かったが…こんな事もあろうかと、この中に護身グッズも入っている。
(灰原ちゃん――…ッ！)
心配は杞憂であれ。そう切に願い、周りの言葉も無視して無我夢中で外に出た。病院着で包帯だらけの男はさぞかし目立った事だろう。
「は――…ッ、はぁ…ッ」
外の駐車場に出て、全力で切れた息も整えずに、黒い車を探した。
(これは…違う。これも違う。もう行っちまったのか…！？)
駐車場に停まっている車の中を一つ一つ調べていく。が、どれもこれも人影は無い。
もし、荒井さんが"灰原ちゃんの親御さんだ"と思った人が組織の残党だったら。
彼女の命の保証は無い。
(そうだ…彼女が外出となれば、沖矢さんか、もしくはFBIの仲間がいるハズ)
荒井さんが通報してくれたのなら、警察はすぐにでも来る手配をするだろう。しかし時間はかかる。
誰でもいい、灰原ちゃんの護衛をしている人と接触して…いや、もしかしたらもう既に追っているかもしれない。
「おい、兄ちゃん」
「何だよ！今たいへ――」
不意に男の声と共に肩を叩かれ、一刻を争う事態への焦りからその手を跳ね除けながら振り返った。
突如として噴出音と共に、何故か僕の意識はまどろみの中へと落ちてゆく。
(な…んで、…急に、眠く…？)
ふらふらと、睡魔のせいで身体に力が入らなくなる。重い瞳と鈍くなる思考は、徐々に現世から切り離される。
催眠ガスを吹きかけられた、と察する前に、僕の身体は崩れ落ちた。声をかけた男は僕の
そこで意識は完全に落ちてしまった。
そういえば、どうして荒井さんは、その男を一目見て"灰原ちゃんの親御さんだ"と分かったのだろうか、なんて場違いにも冷静に疑問を覚えながら。
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想世(プロフ) - みそらーめんさん» コメントありがとうございます。元ネタはとあるボカロ曲ですね。応援もありがたいです、色々と落ち着いたら更新頑張りたいと思います。 (2023年1月22日 9時) (
レス) @page46 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
みそらーめん - 元ネタの元ネタが人間失格、、、！何となく分かるような、、、？この作品、大好きです。体には気をつけて更新頑張ってください。 (2023年1月22日 8時) (レス) @page47 id: c05dcaa337 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 早桃さん» コメントありがとうございます。気に入って頂けたのなら何よりです。これからも更新頑張らせて頂きます。 (2022年12月18日 18時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - やばいめっちゃ好き、、、！面白すぎて一気に読んじゃいました！！独特な世界観が個人的にツボです笑 これからも無理せずに更新頑張って下さい！応援してますぅぅぅ！大好き！ (2022年12月18日 17時) (レス) id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - せいあさん» 再度コメントありがとうございます。自分でも驚きですが、名残惜しくも次作で本編完結となります。どうぞ最後まで楽しんで頂けると幸いです。 (2022年12月1日 21時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年12月1日 18時
