合理で推し量れぬ男−�� ページ44
「なぁバーボン、取引をしようか。君も今の組織での地位、失いたくないだろう？組織の壊滅だって、今は手の届く範囲にある」
「…彼が僕に笑いかけただけで、ノック扱いですか。かの古株の尋問官も落ちぶれたものですね」
「おや、ハロウィンの時にプラーミャを捕まえられたのも、あれは君が国家権力を持っていたからこその賜物だろう？でなければ、一時的に遥斗が"死亡"なんて扱いにはならない筈だ」
「僕では無い、別の誰かと共謀していたのでしょう？」
「じゃあ、遥斗が持っていたトランシーバーから君の声がしたのは何故だい？」
「さぁ？」
言い訳が苦しいだろうか。どれだけ説明しようと、彼の確信が覆る事は無さそうだ。不意にアルマは己の懐に手を突っ込み、拳銃を取り出す。それに身構えれば、
彼はそれを手を離して落とした。
「おいおい、そろそろ俺が君に危害を加えない事を信用して欲しいな。代わりに俺がいなくなったら、ベルモットが訝しんで君は抹殺されかねないけどな」
まるで自分の命すら道楽の道具としか見ていないような男は、わざわざ己の命を守る為の道具を蹴り飛ばして僕の方へ寄越す。武器を隠し持っている可能性も否めないが、敵意は無いと言いたげだった。
「遥斗をダシにしても俺からもう聞く事は何も無いと？それとも、俺がアイツに手を出してしまったから、お前も手を引いたのか」
「ッ！」
「君が俺の弱みを握りたかったから、遥斗に何も言わなかったのだろうねぇ。何も知らない遥斗を利用すれば、簡単に俺に近付けると思ったから…けどな、そのお陰でまんまと遥斗を誘拐出来た。遥斗は君をあんなにも信頼していたのに、君の判断ミスで彼の心は瀬戸際さ」
「…お前がした事だろう…！」
「はは、そんなカオも出来たんだな、バーボン。そうさ、君の判断ミスであると同時に俺が起こした悲劇だ。でも遥斗はそうとは思わないんだろうなぁ」
どういう事かとアルマを見た。
「さて…取引に戻ろうか、バーボン？俺が求めるのは君の助力だ。代わりに君が知りたい事をある程度まで答えようか。…ああ、君に十分に利のある話さ。この前、君が紹介した男の処理や隠蔽を手伝って欲しいだけだ。放置していると、君にも火の粉が降りかかるだろうからね」
「…仮に断れば？」
「ははは、自分で自分の首を絞める阿呆でも無いだろう？でも、そうだな…」
アルマは一息吐いてから、楽しそうに答える。
「遥斗と親しい人や知人に、嫌がらせをしてやろうか」
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想世(プロフ) - ﾁｯｽﾁｯｽさん» 毎度コメントありがとうございます。感動してもらえたのなら何よりです。これからも更新頑張らせていただきます。 (2022年11月11日 16時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｯｽﾁｯｽ - うわぁぁぁあああ！！最近見れてなくてすみません！久しぶりに見て感動しました、、、。これからも更新頑張ってくダセェ(๑･̑◡･̑๑) (2022年11月10日 10時) (レス) @page12 id: 3b27f251de (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ばってんさん» 再びコメントありがとうございます。次作はそう遠くない内の制作を予定していますので、続きもどうぞよろしくお願いします。 (2022年11月7日 23時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
ばってん(プロフ) - 続き楽しみにまってます！！ᕙ( ˙꒳˙ )ᕗ (2022年11月7日 21時) (レス) @page49 id: 33b58415e3 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ﾁｯｽﾁｯｽさん» 毎度コメントありがとうございます。毎回本シリーズを見つけて読んで頂き、とても嬉しいです。ご自分のペースでどうぞ泡沫編もよろしくお願いします。 (2022年10月25日 15時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年10月21日 15時
