嘘５つめ。 ページ6
*
今日、僕は死ぬかもしれない。
朝、オールマイトから個性を受け継いで、雄英の校門前で女子と会話したと妄想。
昼、試験で両足と右腕が折れて、
夕、無くしたと気付いたハンカチを校門で探していたら目の前の美少女が僕のハンカチを持っていて手渡ししてくれ、更に会話してくれて僕を名前呼びしている。
「イズくんは受験生ですよね？雄英の試験、どうでした？」
「あ……ええと、なんていうかもう。オキアミがクジラに食べられたみたいな」
「ぷっ、なんですか？その例え方。因みにオキアミは誰なんです？」
「……僕です」
あの後、何故か一緒に帰路についている。
というか、もう僕の家が目と鼻の先にあるんだけどもまずこういう場合は男の僕が美少女を送るのが普通ではないのか、しかも僕はこの美少女の名前を聞いてすらいないし、いやちょっと待てもし名前を聞いて嫌な顔をされたら僕は生きて行けるのか？ダメだ生きていけないし、そもそも届けてくれたハンカチのお礼すらも言えてないし彼女の僕に対する好感度はどれくらいなのか、でも聞いて低かったら僕は首を縄で括る自信しかない。
「えっと、僕この辺りなんだけど。……君は？」
「気にしてくれたんですか？鋭いですね、反対方向です」
「えっ！？？！！？」
「んふふ、嘘です」
いい反応しますね、イズくん。なんて悪戯に微笑む彼女。
吃驚した。申し訳が無さ過ぎて心臓が口から飛び出るかと思った。
「なら送って行くよ。夜道とか女の子一人は危ないし……」
「あら？あらあらあらあら！大丈夫ですよ、だって私。強いですから！」
「で、でも……」
「ね？」
微笑む彼女に何も言えず、結局送らせてもらえなかった。
さよならと挨拶を交わし、彼女の背中が見えなくなるまで見守った後。
僕は気付いた。
お礼も言えていないし、美少女の名前も聞けていないということに。
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はむ(プロフ) - 言葉選びが好きです、 (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 9bb4746f4d (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 莉兎さん» 私の小説で楽しんでいただけて何よりです〜！！更新遅いですがコツコツ頑張っていくのでよろしくお願いします(｀・ω・´) (2018年7月22日 3時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎 - 凄い続き気になります、、、！めっちゃ楽しい(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o)))、、！ (2018年7月10日 22時) (レス) id: 8e6cda3aa7 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 血華さん» わーっ！これからもドキドキできるような小説を書けるように精進します！応援、ありがとうございます〜！ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
血華 - 凄く面白かったです！読んでいてドキドキしました！これからも応援してます！ (2018年3月31日 1時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2016年8月17日 9時
