嘘二十六つめ。 ページ29
*
屋内対人戦闘訓練、開始。
同ビル、地下モニタールーム。
「さぁ、君たちも考えて見るんだぞ！」
オールマイトがクリップボードを持ちながらそう言えば、皆の視線は目の前の画面へ集中する。
―――そして
「いきなり奇襲！！！」
バッと飛び出したのは緑谷に何故か妙に執着心が見える爆豪勝己という少年。
かろうじて二人は避けられたが、個性による爆発と爆風で緑谷の仮面が半分削れている。
彼の拳はくらったら痛そうだなぁ。
ぼんやり虚はそんな緊張感のない事を考えた。
「爆豪ズッケェ！！奇襲なんて男らしくねえ！！」
「奇襲も戦略！彼らは今 実戦の最中なんだぜ！」
「緑くん、よく避けれたな！」
男らしいかどうかは兎も角として、実際の
罠の有無や相手の個性の把握。地形の記憶は勿論、もしかしたら人質を取っているかも？
ヒーローは案外、細かいところまで気を回さねばならない。
屋内だとしたら尚更である。
爆豪が大きく振りかぶれば、反撃とばかりに緑谷が彼の腕に食らいつく。
そして、背負い投げのような形で彼を地面に叩き付けた。
モニタールームの声が一瞬で静まる。
まさに息を呑むという状態だ。
すぐさま爆豪が起き上がる。見た目通り、彼はタフらしい。
モニターからは音声までは皆に聞こえないので、緑谷が口の動きで何かを叫んでいる事は解ったが、内容までは分からない。残念ながら読唇術は会得していないのだ。
交戦中なので、そちらのモニターに目が行ってしまいがちだが、飯田が映っているモニター方へ虚が目を向ければ、彼は核の近くでどうしたら良いのか分からないといった風に、辺りを見渡している。
どうやら役割を決めてそこにいる感じではないな。
作戦を考える前、一人でに彼が飛び出した、と言った方が的確な感じがする。
何しろ見た通り
つけ入る隙があるとするなら、そこか。
……今回、彼とペアじゃなくて良かったです。
口に出せば確実 彼に爆破されるであろう事を思いながら、虚は また爆豪と緑谷が映っているモニターに視線をやった。
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はむ(プロフ) - 言葉選びが好きです、 (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 9bb4746f4d (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 莉兎さん» 私の小説で楽しんでいただけて何よりです〜！！更新遅いですがコツコツ頑張っていくのでよろしくお願いします(｀・ω・´) (2018年7月22日 3時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎 - 凄い続き気になります、、、！めっちゃ楽しい(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o)))、、！ (2018年7月10日 22時) (レス) id: 8e6cda3aa7 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 血華さん» わーっ！これからもドキドキできるような小説を書けるように精進します！応援、ありがとうございます〜！ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
血華 - 凄く面白かったです！読んでいてドキドキしました！これからも応援してます！ (2018年3月31日 1時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2016年8月17日 9時
