嘘二十三つめ。 ページ26
*
オールマイトが発した言葉を聞き、虚は二、三回瞬きをし、彼を見つめた。
まさか、断られるなんて思いもよらなかった。というような表情だ。
不思議そうな虚の視線を感じ取ったのか、オールマイトは彼女に近付き、瞳と瞳を合わせる為、中腰の姿勢になる。そして、彼女の頭に手を置き、ゆっくりと撫でた。
「
「…そうですか」
周りには聞こえないくらいの声量で、しかし、目の前の少女にはしっかり届くよう。
一瞬、二人の視線が交わる。…まぁ、虚がすぐ逸らしてしまったのだが。
「さぁ！まずはコンビから決めるぞ少年少女！！…いいかい、沫嘘少女」
「ええ、構いません」
先程のくじを手に持ち、オールマイトは虚に尋ねる。
虚はいつもの通りに微笑み、オールマイトが持つくじを引き、英字を確認すると自身に先程から痛いほどの視線を素手で殴る様にぶつけて来る彼を一目見やり、彼と彼女の目線がばちりと合った。
虚は一瞬だけ不思議そうな顔をし、何かアクションをしなければ失礼かと思い、また微笑み、彼に向けて手をひらひらと左右に動かす。
彼は虚のそんな様子が気に入らなかったのか、「チッ」と大きな舌打ちをかまし、さらに瞳を怒らせ、彼女から目線を外したのだった。
そんな彼の様子に虚は頭を傾げる。
…が、まぁいいかと特に気にも留めず、これから組むチームメイトの元に足を向けた。
「ケロッ、ここが三人チームなのね」
「そのようですね。お二人共、よろしくお願いします！」
「ああ、よろしく頼む」
どうやら、虚は見事、三人チームに当たったらしい。
再びオールマイトが話の口火を切ったので、自己紹介は後に回し、クラス全員が耳を傾ける。
「続いて最初の対戦相手は、こいつらだ!!
Aコンビが「ヒーロー」!!
Dコンビが「敵」だ!!」
AコンビとDコンビに虚は目を向け、瞳を丸くし、刹那に目尻を下げるのだ。
「あら」
これはまた面白そうな展開になってきましたね?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はむ(プロフ) - 言葉選びが好きです、 (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 9bb4746f4d (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 莉兎さん» 私の小説で楽しんでいただけて何よりです〜！！更新遅いですがコツコツ頑張っていくのでよろしくお願いします(｀・ω・´) (2018年7月22日 3時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎 - 凄い続き気になります、、、！めっちゃ楽しい(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o)))、、！ (2018年7月10日 22時) (レス) id: 8e6cda3aa7 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 血華さん» わーっ！これからもドキドキできるような小説を書けるように精進します！応援、ありがとうございます〜！ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
血華 - 凄く面白かったです！読んでいてドキドキしました！これからも応援してます！ (2018年3月31日 1時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白雨 | 作成日時：2016年8月17日 9時
