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樹｢なぁ、1個聞いてい？｣
｢ん？｣
樹｢花澤さんが彼女になったら、何してくれんの？｣
彼女になったら……
｢まぁ、田中くんがしたいことならするけど…｣
ふぅん。なんて楽しそうに笑って、私の前まで来て。
樹｢俺、結構学校でも甘々だけど。いいの？｣
｢え、？｣
樹｢いいよ。花澤さんの嘘カレ、なってあげる。高嶺の花澤さんと付き合えるなんて光栄です。｣
｢いや、でも、田中くん好きな人いるんでしょ？｣
そうやって、断られたハズ。
樹｢まぁ俺は半分諦めてるから。高校最後の1年くらい、楽しみたいかなーって｣
私の両肩に腕を乗っけて、顔を近づけてそう言った。
樹｢よろしく。Aちゃん｣
あぁ、どうしよう。
馬鹿な事をした。
ただ私は…
あのクシャって笑ったあの笑顔が大好きで
あの大切なものを見守るような優しい目が大好きで
みんなと同じように簡単に落ちちゃった1人なのに
なんでこんなことになっちゃったんだろう。
私は、樹くんがただただ好きなだけ。
告白だって、人生で初めてして
周りにチヤホヤされて育った私は告白なんてしたこともなかったし、好きな人に想いを伝えるなんて、前の私では想像できなかったと思う。
告白した時、余裕なんて本当はなかったんだ。
緊張で震えそうな手を隠して必死に笑ってた。
勇気を出してした告白の返事は｢ごめん｣で、しかも好きな人がいるなんて。
本当は、泣きそうだった。
全く平気なんかじゃない。
私の口から咄嗟にでたのは“告白は冗談だから気にしないで” なんて、全くも思ってもないことを。
嘘カレが欲しいなんて、思ってもない。
私の彼氏は田中樹くんがいい。それだけ。
ただ、それだけだったのに……
樹くんのカノジョになれたのに
思い描いていた形ではなくて。
樹くんに見せた私は、本当の私じゃなくて
ただの嘘カノで……
私が一方的に大好きなだけで
本当は……樹くんは全く私の事好きじゃないから
全部、全部、全部全部全部。
嘘なんて
つかなきゃ良かった。
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み(プロフ) - 昨夜はちみつさんの現行作品に出会い、続きを待ちきれずにFAKELOVERも読み始めました。どちらのお話も大好きです！そして先輩グループのお話も書かれてるとのこと…差し支えなければアカウントを教えていただくことは可能ですか？すっかりファンです！ (2021年9月7日 13時) (
レス) id: 2ef28daec1 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - きゅるさん» コメントありがとうございます~!! わぁ嬉しい…♪!! ありがとうございます！�兇發茲蹐靴�お願いします!! (2021年4月1日 12時) (レス) id: fa4f92b547 (このIDを非表示/違反報告)
きゅる(プロフ) - このお話大好きです！！続き早く見たいです〜！ (2021年4月1日 0時) (レス) id: 5cb09eec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちみつ
| 作成日時：2021年3月12日 21時
