嘘コク野郎を落とす方法10【桃】

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放課後、少しでも早くAちゃんと一緒に帰りたかったのに今日提出のプリントを出し忘れていて担任に呼び止められた。


Aちゃんは図書室に本を返してくると行ってしまうし、自分のミスに心の中で舌打ちをする。


プリントに必要事項を殴り書きし職員室で提出を済ませると、その足でそのまま図書室へと向かった。


図書室と準備室どちらかと一瞬迷い、俺は図書室の扉を開けた。


ぱっと見、図書室に生徒の姿は見当たらずカウンターに図書委員らしき人がいるだけだ。


ふいにその図書委員と目があった。


「あ……」


思わず声が出てしまったのは、そいつがこの前Aちゃんと話していた男だったからだ。


こいつ図書委員なのか。


そいつは俺に気がつくとカウンターを離れ、こちらへと歩いてきた。


「A先輩なら準備室ですよ。 桃瀬先輩」


俺の目の前に立ったその男は無表情のままそう言った。


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