嘘コク野郎を落とす方法5【桃】

22-彼の家再び ページ22

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お母さんとの連絡を終えたさとみくんが、ズボンの後ろポケットにスマホをしまいながら言う。


「Aちゃん連れて行くって言ったら、すげー喜んでた。
……どうかした？」


ビルのガラス窓にうつる自分とにらめっこしていたら、さとみくんに不審がられた。


「私のカッコ変じゃない？」


「すげー可愛いけど？ っていうか、なに着てても可愛い」


「さとみくんに聞いたのが間違いだった」


この人、私がサルの着ぐるみ着ていても可愛いって言いそう。


「どうしたの？ 暑いから早く行こう」


そう言うさとみくんに手を引かれ歩き出した。


二回目になるさとみくんの家。
今日はお母さんもいるからすごく緊張する。


やっぱり好きな人のご家族には少しでも気に入られたい。


もし万が一、交際を反対されたらどうしよう。


しかし実際に会ってみたら、私のそんな心配は杞憂だった。


「さとみがこんなに可愛い子連れてくるなんて！
あっ、ちょうどケーキ焼いたから、よかったら食べていってね」


「ありがとうございます」


「後でお部屋に持って行くわね。
さとみ、変なことしちゃダメよ」


「まじうぜー」


うんざりした様子のさとみくんに案内され、さとみくんの部屋へと移動した。


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