嘘コク野郎を落とす方法5【桃】

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「え……、なにそのメンツ」


翌日さとみくんと会った際に、お祭りのことを切り出した。


そうだよね。 当然そういう反応になるよね……。


「莉犬はまだわかるとして、なんで妹さんまで？」


「えっと、それは……莉犬と妹に仲良くなってほしくて……」


我ながら苦しい言い訳。


もちろんそんな事でさとみくんが納得するわけなく、ジッと見つめられる。


「……あの。 妹が莉犬のこと気に入ってるみたいだから、機会を作ってあげようかと……」


「ふーん……。 それってさ、そこに莉犬の意思はないの？」


「えっ？」


さとみくんの言おうとしていることが分からなくて聞き返した。


「Aちゃんは妹さんが可愛くて力になってあげたいんだよね？
それは分かるけど、じゃあ莉犬の気持ちはどうなるの？
もしアイツに他に好きな子がいたら？」


そう言われてハッとした。


確かに私、莉犬のこと全然考えてなかった。


莉犬に好きな人がいるかもなんて、想像すらしていなかった。


もしかしたら、引っ越す前の学校に遠距離の彼女がいる可能性だってゼロじゃないのに。


「そっか……。 そうだよね」


自分の浅はかさに気づいて、情けなくなる。


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