嘘つきな君へ (ページ5)

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５（Fside）ページ5

「太輔、顔。」

「へ？」

「筋肉緩みまくってる。」

「ちょ…それ、酷くない？」

「だって、事実だもん。もしかして、明日講義でミツの事探してみようかなとか考えてる？」

「ふぇっ？」

自分の気持ちを言い当てられて、変な声が出る

「何だ？その声(笑)残念だけどな、太輔、あの人は3年だよ。俺も同じ講義になった事はない。」

「3年…えええぇぇぇっ！！！」

年上だとは思わなかった

だって…初めて彼を見た時なんて、高校生かなって思ったくらいだもん

「年下だって思ってたんだろ？」

「うん…」

「俺も。俺なんて最初に声掛けたの、『学校は行かなくていいの？』だったもん(笑)」

「え？渉から声掛けたの？」

「うん。太輔が来るまでは俺、フロアやってたからね。毎日昼間から優雅にお茶して読書なんてしてるからさ、心配になって声掛けたの(笑)」

「そ、そっか…」

何だよ…

渉の方が全然上手じゃん

何だか意味もなく落ち込む…

けれど、沈んだ気持ちは、渉の言葉ですぐに浮上する

「話してみたいなら、俺が間に入ってやろうか？」

「え？…マジ？」

「うん。俺、連絡先知ってるし、学食とかたまに一緒に行くからさ。」

が、学食…

「渉っ！ありがとうっ！！！！！」

思わず渉に飛びついて、椅子ごとひっくり返った渉に

めちゃくちゃ怒られたっけ…

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