嘘つきな君へ (ページ31)

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３１（Yside）ページ31

久々に3人で集まった飲み会

太輔とは毎日会社で会ってるけれど、ミツと会うのは久々だ

俺の前に二人並んで飲んでいる姿を見ると、自然に頬が緩む

「何？今日の渉、顔が気持ち悪いんだけど(笑)」

「お前失礼だな(笑)」

俺と太輔の会話をニコニコ笑って見ているミツ

大学の時に良く見ていた光景…

「二人の生活はどうなの？楽しい？」

「楽しいよ。宏光がさ、家で待ってくれてるってだけで俺、幸せだもん！」

ほろ酔いで上機嫌の太輔

「太輔の話はいいんだよ。毎日、お前の惚気話聞いてんだから」

「は？太輔、お前会社でそんな話してんの！？」

「そうなんだよ。太輔ったらさ、ミツが引っ越してきてからずっと…」

「ずっと？！」

「ちょ、渉っ！」

焦る太輔の口を塞いで、ミツが俺に詰め寄る

「太輔、どんな話してんの？」

「ん？昨日は、オムライスにハート書いてくれたぁ♪とか、一緒に手繋いで寝たぁ♪とか…」

「太輔ぇ…」

「うわっ！ご、ごめんなさいっ！！！」

極端に恥ずかしがり屋のミツと、俺にミツの事を話したくて仕方がない乙女な太輔

この二人を弄ると面白い

ミツに散々叱られて、落ち込んだ太輔がトイレに立った時ミツに聞いてみた

「どう？太輔との生活。」

「楽しいよ。戻ってきて良かったって…そう思ってる。横尾さんのおかげだね。」

ふわりと笑うミツが、本当に幸せそうで…

良かったって、俺も心から思える

「……体の方は…どうなの？」

聞かずにはいられなくて、たずねた俺にミツはまた天使みたいに笑った

「不思議なんだよ。…多分ね、今までならもうとっくに倒れてるはずなんだ。でも太輔といると辛くない。太輔が知らないうちに俺の病気治してくれたんじゃないかって思うくらい。…あいつ、料理になんか薬、混ぜてんじゃね？(笑)」

ケラケラ笑ってるミツ

ミツ…それはね、その薬の名前は『愛』だよ

ミツにしか効かない魔法の薬…

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