【後ろ髪引かれ隊】Go!Go!後ろ髪プリキュア！【プリキュアパロ】

アザミ 17 ページ48

青薇「貴方が、とぅびね、」


まるでドラマかのようなシーンは瞳に映え、青薇さんは太陽に映える。


『…そう、だけど』


青薇「貴方、プリキュアをやっているわね」


言葉が自分の脳にスライドする。

言おうとしてた立場が逆転して、頭がずきずきと痛む。


青薇「その反応じゃ、やっているわね」


背中に垂れる冷汗が制服に染み付いては、背筋が凍る。


赦されぬ事に、頭で数えられる周波数が一気に上昇する感覚を覚える。


青薇「ふふ、ねぇ、知っていて？プリキュアは、精霊の力で動くのよ。精霊の力で変身して、精霊の力で戦って。勘の良い色の妖精スイなら、分かるんじゃないかしら？」


スイ「…っ！」


青薇「…そう、貴方は今、狙われているわ。」


青薇から告げられた忠告は全身に響いては警告のサイレンが鳴り響く。


スイを倒せば、私達はプリキュアに変身することすら不可能になる。


だとしたら、背負った使命は、テルと出会えた思い出は、皆が変身して、新しい気持ちに出会えたのは、スイに出会えたのは、全部…！


思い出は儚く消えて、2度と思い出せなくなってしまうなんて、私は嫌だ。


足の力が抜け、コンクリートの地面に跪けばひりひりと痛む膝。


目の奥が熱を帯ればじわじわと溢れ出る涙、涙を流せば胸の奥底から痛みが這い上がる。


『…嫌だ』

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