【後ろ髪引かれ隊】Go!Go!後ろ髪プリキュア！【プリキュアパロ】

神様 9 ページ24

テルside


再び光に呑まれ、見えたのは自分の部屋だった。



パソコンの画面は暗くなり、手元には弱々しいスイが項垂れていた。




瞳が閉じ、翡翠色に輝いていた羽も黒く染まりつつあった。




羽に触れると灰のようにサラサラと崩れ、これ以上触れたら、と思いやめる。




どうしたらこの羽が回復するのか、どうしたらスイの体調が回復するのか、頑張って考えても出てこない答え。




スイの冷や汗が手に染み付き、どこまで苦しいのかが分かる程だった。




疲れたのか、闇の力を吸い込みすぎたのか。と、考えれば、どちらも当てはまるだろう。




どのような経由で隊長の元に行ったのかも分からないし、敵の事だってよくわからないままやっている。




だからこそ、救えるかもしれない。





取り敢えず服のリボンを外し脱がしてやると、脇腹辺りには紋章が彫られていて、それをも消えつつあった。




汗はハンカチで拭いてやり、顔にかかった髪の毛をよけてあげると映える美しい顔。




少しの間見蕩れていると、ふと思い出すスイが言い残した言葉。




『理不尽な太陽のじゃなく、月の下で』




そこではっと思いつくとある考え。




今夜は満月なはず、と思ってPCを起動させる。




少し待って検索をかけると今夜は満月、と書かれてあった。




満月の下でスイに光を浴びせれば、きっといいことがあるはず…！




叶うのかも分からないことを勝手に計画し、進めるのは少し怖いけど、やるしかない。




きっと隊長も、心配してるはずだから。

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