【d!】兄達からの愛が受け止め切れないのですが。【kn】

第9話【寝ぼけシマは危険】 ページ10

・・・





ピピピピ



『んー……？』




このスマホ時代に珍しく、目覚まし時計のアラームで一日が始まる。





7時半。時刻を確認すると、重い瞼を擦る。




『え？』




7時半？




思わず二度見してしまった。




『遅刻するーー！！』




ベッドから飛び起きて、急いで制服に着替えた。



・・・



kn「おはよーさん…」




ボサボサの頭を掻きながら、寝巻き姿で自室から出てくる。そして慌てて朝食を作る私を見て笑う。




『お味噌汁とご飯と鮭食べて！
　マヨネーズも要るなら自分で付けてね！』




kn「はいよー…」




あれだけ私を見て笑っていたのに、まだ
眠いのか欠伸をする。…会社遅れるぞバカ兄…




テーブルに箸とコップを置く。
皆も急いでいても乱雑には置かないようにね！物は大事にするんだよ。




私はご飯を食べる時間が無いので、
昨日ある程度詰めておいたお弁当に少し
詰め足して、ご飯は食べずに支度する。





『じゃあ私は学校行ってく……うわ！？』




横を通りすぎようとすると、腕が伸びてきて抱き寄せられる。お腹辺りに腕が回され、
寝起きにしては強い力で抱きしめられる。





kn「んっ……A、今日もかわええ…」




耳を甘噛みされ、つい体が反応してしまう。
兄の吐息が間近で聞こえ、更に体が吃驚して震える。




『ちょっ、お兄……や、やめっ……』




耳を噛んだり、縁に沿って舌を這わせたり…じゅるりと水音が聞こえる。徐々に息が
荒くなっていて、それにまた体が反応する。






kn「……なぁ、A………









　…おはようのチューは無いんか…？」




震えた声で耳元でそう囁く。




遅れるから放してと言っても、
Aがチューするまで放さへん…と言って中々放してくれない。
おまけに今度は首筋を舐め始める。




昨日ゾムさんに付けられた印(キスマ)があることを思い出し、
見られたらまずいと顔を押し退ける。




『分かったから！チューしたげるから！もうダーメ！』




…ほんまに？と疑いつつも手を離してくれる。
チャンスだと思い逃げようとすると、
今度は正面から抱きしめられた。




逃げられると思うなよ？と静かな微笑みで圧をかけられる。





そして、兄は唇に人差し指を当てて、





「…もちろん、唇やからな？」






確かにそう言った。









このバカ兄いいいいいいいいい！！！！！！

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