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初恋の人 verガッチマン ページ36

いつもなら行かない他学年の教室。それも3年生。

年上の人ってなんだか怖い気がしちゃって、いつもは関わったりさえもしない。

だけど貴方は全く違った。そんなイメージを打ち壊すような、優しい人で。


A｢ここか…｣


見慣れない教室が並ぶ中、3-4組の前に立つ。
扉に手をかける前に少しだけ戸惑った。

だけど、もう渋ってる訳にはいかない。



ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ



ガッチマン｢待ってたよ｣

いつもの優しい笑顔をしたガッチさんが、そこで待っていた。

やっぱり私は、その笑顔に惹かれてしまう。


ガッチマン｢正直、キヨのとこに行っちゃうかと思ってた｣

俺おじさんだし？といって笑うガッチさん。その落ち着きも、好きなところのひとつなのに。

A｢…私が好きなのは、ガッチさんです｣

というと、ガッチさんは頬をかいてはにかんだ笑い方をする。

ガッチマン｢嬉しいな。本当に。｣

A｢わ、私も、ガッチさんと両想いで…ほんとに…嬉しいです｣

多少ぎこちない言い方になってしまったけど、頑張って想いを伝える。

すると、いつもにこにこしてたガッチさんが、目線を逸らして頬を赤く染める。

ガッチマン｢もう…かわいいな…｣

こんなガッチさん見たことないし、レアだって思ったけど、その空気感に耐えられなくて私も一緒に照れてしまった。




ガッチマン｢俺、Aちゃんを楽しませたりできる自信ないけどでも精一杯頑張るから｣

俺とずっと一緒にいてほしい。

その言葉が耳に残ってる。

初めて好きになった人に、初めて言われた言葉。
嬉しい以外の何者でもなくて、もうなんて言ったらいいかわからなくて。

じゃあ帰ろっか、っていって2人で手を繋いで帰る日常がこれからずっと続くと思うと、自然と顔がにやけてしまう。



ガッチマン｢顔ゆるゆるだよ？｣

A｢そういうガッチさんだって｣



2人でそんな会話をして、笑って。

これ以上な幸せはないなって改めて思った。

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