はじまる初恋 (ページ6)

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再会ページ6

入学式が終わった。

式中は在校生の列を見渡してみたが、そこそこの人数がいるこの学校。もちろん彼を見つけることはできなかった。

大丈夫。
焦るな私。

彼はバレー部
という有力な手がかりがあるんだから。

「もーAきょろきょろしすぎ！」

七海とは晴れて同じ学校に通えることになり、同じクラスにもなった。
(ちなみに彼氏とは中学卒業直後に別れたらしい)

「で、例の"こーすけ"先輩はいた？」

『この人数じゃ見つかるわけなかった…』

あの日。
彼に出会った後、七海にことの経緯を話した。
それと同時にこの学校を受験することを決めた。

動機は不純だけれど。

『見つけたところで話しかける勇気ないんだけどね…』

「なに言ってんの！この8ヶ月先輩への想い温めてきたんだから勇気出して！この先も温め続けるつもり？」

『そう、だよね』

恋愛に関しての七海の熱量はハンパない。
だけどこうして自分のことのように応援してくれてるのは有難い。

「Aの初恋実らせるぞーーーー！」

『ちょ、声大きいって！』